第8話 出撃準備

 クラヤミ研究所


 「ようこそ、我がラボへ〜!」「ブルル!」

 小さな建物の中へ入るよう促されると、中は大きな機械の置かれた研究室のようだった


「このベッドに寝て下さい、始めるわよ?

ナァマガールズちゃんたち〜!!」


「え、え!?」

仮面を被ったナース服の三人組が手足を掴み無理矢理ベッドへ押し付ける。


「魔力、注入!」 


「うあっ!」

女天使たちが掌をかざしてユスリカへ魔力を注ぎ込む。


「なんですか、これ⁉︎」


「魔力でやられた傷を癒すには魔力の補給が必要不可欠、当然その辺の女天使如きじゃ量が足りないがら...アタシの力で増やしてる!」

おかしな格好でおどけている。

聞けばガールズのアシストをしているらしい


「ほーれ増えろ増えろーへいへーい♪」


(腹立つ..。)

奥でアムドゥシアスが呆れている、やはりおかしな様子には気が付いているようだ。



       堕天使・中点


 「侵攻は少し早過ぎないか?」


「いや、今で丁度いいよ。

彼も脂が乗り切ってるだろうしね」


「…ワタシは、ここから。」

戦闘向きでないサリエルは遠距離での操作が望ましい。


「ならば、鷲は赴くとするかの。」


「アムドゥシアスにも参加してもらおう、彼は凄まじい戦力になるからね」

背中に乗れば、移動手段にもなる。


「道を作れ、三箇所だ」


「わっかりまーした..。」

直接道を繋ぎ正面から攻め入るのは初の試みではあるが、以前までのように暗躍的な振る舞いをする必要は無い。


「行くぞ、天の歴史を堕とすのだ」

黒き翼は復讐にこそ羽撃きその身を飛翔する。

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