第6話 内容

幼馴染?



「ちょっと、知り合いとかのレベルじゃないじゃん!痛っ!」



痛い▪▪▪灯那の顔を潰した右手を捻られた。



「灯那が彼女に優しくなーい。」



「優しくなーい。」



「うるせぇ!!」



手を擦りながら横目に睨み合う私と灯那。



「・・・それで、話なんだけど。」



声の主様はにっこり素敵な笑顔で此方を見ている。



「そうでした!!」



「わざわざ呼び出して、ごめんね。」



「いいえ!!まさか冥野先輩とお話する日が来るとは・・・!」



灯那はジト目で此方を見ているけど、気にしなーい。



「お礼をしたいんだ。」



「・・・はい?」



何の?

お礼?



「僕が快適に過ごせるようにしてくれたお礼。」



「そんな!当然のことをしたまでです!お礼をして頂くようなことではありません!」



「僕の気が済まない。」



そう言われて距離が近付いて来られ・・・。



「わっ。」



後ろに引っ張られて、冥野先輩との距離は変わらず。



「全く・・・灯那?」



え、何この二人の見つめ合い?睨み合い?の空気、凄い。

冥野先輩クール。



「何か希望はないかな?」



「え、あ、そ・・・。本当にお礼なんて、先程のお言葉で胸いっぱいです。お気遣いありがとうございます。」



「だと。じゃあ用は済んだろ、帰るぞ。」



灯那に手を引かれて扉に差し掛かれば



「またね、楼伽ちゃん。」



「笑顔でしかも名前呼ばれたぁぁぁ!!」



「うるせぇよ!」



冥野先輩の口から私の名前が!!!

え、何。

この後、事故に合うとか嫌だよ?

槍が降るとか?



「つーか、灯那!この手、冥野先輩の体温が分かった方なんだけど!」



洗えないというか、既に灯那に引っ張られてるし!



「それは良かったな。」



ニヤリと笑った顔に腹が立ち、回し蹴りをお見舞いしたが綺麗に避けられた。











「思っていた子と違ったな。」



再び椅子に腰掛ける。



「灯那の彼女だったんだ。」



彼女とかそういった恋愛関係に興味無かったと思うんだけど。



「ふーん。」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る