第6話 独立と主権について考える
フランス革命で「国民国家」という概念が生まれ、人権が問われ国民が主権を持つ。その、近代システムの様々な権利を有する中で、納税、兵役、教育の義務を担うというのが、前回の終わりに話した内容になります。
今までは傭兵同士、貴族間の争いだった戦争が、国民国家化し国民がイデオロギーをもとに戦争を行うようになっていきます。
国という概念が生まれ、その中に住む国民。私の「存在」とはなんなのか?何を根拠に、日本人、ウクライナ人、ロシア人と言えるのか?
第一次世界大戦は、そのような「何」に対して明確な答えを出せた国。国民国家化ができた国が勝利しているのでした。
○
国民国家化を進める中、たぶんウクライナ人はロシア人だとは思わなかったのでしょう。
「多言語」「多宗教」国家のロシアは国民国家化が出来なかった。ロシアはその後も南下政策の過程でオスマンとクリミア戦争をして負け、日露戦争で格下と思っていた日本に負ける。ロシアは近代化ができず衰え、第一次世界大戦で崩壊することとなります。
その後、ウクライナは独立するが、束の間。レーニン率いるソビエト連邦によって編入されてしまう。ウクライナが独立ができることを知った一場面でもありました。
ウクライナ人は元々は農業が中心ですが近代化に伴い工業地帯が増え、鉄道が走るようになります。このような近代化に伴いロシア人の移住がはじまります。
ウクライナ人しかいなかったウクライナの地に20パーセントのロシア人が入ってくる。この場所こそ、ニュースでよく聞くドネツクとルガンスクになります。
○
その後は懐柔と圧政
○懐柔
としてフルシチョフからクリミアが返還される。
○圧政
としてはスターリンのウクライナ語禁止
その他は「大テロルの粛清」「中央集権」「集団農業で大飢饉」。この状態で第二次世界大戦へ入っていく。
このときウクライナは……
「ごく一部がポーランド、ルーマニア、チェコスロバキアで、ほとんどがソビエト」
ここまでの問題点!
○名目上はソビエト・ウクライナ連邦なのに
……ロシア人はウクライナ人をロシアの民だと思っているが「ウクライナ人は自分をウクライナ人だと思っている。
この状況で共産主義で、まとまろうとするがソビエトが崩壊する。
・ウクライナ人として独立したい
・クリミアはウクライナが管轄がある
・ウクライナの地にロシア人がいる
ゴルバチョフの時代にソビエトが崩壊し、その後ロシアをエリツィンが立て直そうとして、今はプーチン。
この歴史から見てもウクライナはずーっと独立したいという気持ちが伝わってくる。日本は島国だからまとまるのは容易だったかもしれないが……
(日本は当たり前だが主権があることの大切さ)とは、なんてことを考える話でした。次回はプーチンさんについて話していこうと思います。
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