第45話 迷宮探索 1
やっとこさで採掘依頼を終わらせたオレを待っていたのは、フランギルドからの特別要請だった。
噂で聞いていた、近くの森のダンジョンが成長してるって話。結構ヤバいみたいだ。
「16階層?あれ?あのダンジョンって8階層程のモノじゃ?」
ギルドマスター・ドルフさんに呼ばれて話を聞いた時、確認された階層にメチャ違和感を感じたんだ。
いくらなんでも成長が早すぎる。
普通は1階層増えるのに数年かかるんだよ?数ヶ月で倍以上なんて。
「
「多分ですけど…」
「おい、マジで心当たりあるのかよ」
「以前、人為的に
「けど?」
「
「…そんなヤバい
ドルフさんやジェシー女史が絶句するのも分かる。尋常じゃないモノ。
コレは
胸糞悪いイベント。『迷宮暴走』。
虐げられ、鬱屈した
10階層程の
でも、この時の報酬ガチャで、オレは『神の金貨』を得た…。
名も知れぬ女神の介入が有ったにしろ、オレがこうして無事に転生出来てるのは、この宝クジ的アイテムのお陰だ。
「コレだけの事をやらかすとなると、皇女殿下に仇成す企みって、かなり根が深いと言う事にならない?」
ジェシー女史の溜息。
「その割には、
オレの疑念。
「成る程。確かに熟練とは言えない暗殺者1人しか皇女殿下を襲わなかったな。て事は」
「皇女殿下弑逆がついでなんでしょうね。
そう結論するしかない。
実際、ゲーム内でも、前例があって鬱屈
今はゲームより数100年前の
召喚者よ、対応してみろって事か?
やってやるよ。
「それで、迷宮探索の特別依頼、指名って事ですよね」
話を振り出しに戻す。
「所々狭いところがあるらしい。大の大人じゃキツいみたいでな」
年相応って言うか、元日本人の感覚では14歳にしては大きいと思うオレもこの
多分
「貴方なら『
「ありますけど、子供騙し程度の効果しかない呪文です」
魔法は万能じゃない。
気休め程度の効果しかない奴もある。
無属性探知魔法の解除系なんて、その最たるモン。盗賊
だから本来、迷宮探索は
こうしてみると『地上の星』って理想的だったんだなぁ。何せ盾役に勇者、賢者に聖女、義賊に精霊魔法使い。で
全員が
「ま、いいか。とりあえず
「いや、ソロじゃなくても。ほら、『裁きの刄』さん達とか」
「ブレードさんもフレイルさんもオレの倍くらいの巨漢ですよ?オレみたいなランクBのガキって他にいないと思いますから」
大の大人じゃ狭くってキツい。
「幸い、いい剣を手に入れました。
帝都鍛治ギルドで頼んでた剣の微調整は出来てる。流石はガントさん。昔から使い込んでるみたいに手に馴染むよ、コレ。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
その辺へぶらりと出向く。
その位の気軽さでロディは出て行った。
「
「背伸びしたい年頃よ、マスター。気配りが足りません」
リリアとジェシーから責められるとは、コレは
「オレみたいなガキって他に居ないと思います」
皮肉じゃないよな、ロディ。
いや、マジで。
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