告白
バブみ道日丿宮組
お題:今日の暴走 制限時間:15分
告白
「呼び出されたかと思えば、よくわかないことをしてるのね」
「学校中に相合い傘を書ければ、両思いになれると思って」
「そうまでして、あたしと付き合いたいの?」
「そうだよ。なにをしたって付き合いたい」
「他の子でもいいじゃない。あたしなんてそこらへんの子よりグレードが遥かに劣ってると思うのだけど」
「そう思ってるのは本人だけだよ」
「そうなの?」
「胸は大きいし、お尻はむっちり、ふとももはパンパン。痛い。殴らないでもいいじゃん」
「あなたが恥ずかしいことをいうからよ。気にしてるのに……。他の人がいなくてよかったわ」
「もちろん、顔だっていいし」
「性格はどう?」
「尖った性格ではあるけれど、それはそれで可愛いと思うんだよね」
「変わってるのね」
「女子の付き合いたいランキング上位者を好きになるのは何もおかしいところじゃないよ」
「そうね。あなたが男子であれば、また違ったことになるのだけど」
「女子が女子を好きになっちゃいけない成約なんてないよ。法律でも禁止されてない。結婚は他国でする必要があるけれど」
「そこまで考えてるの?」
「いくすえはね」
「そのランキングにもあなたの名前はあるでしょうし、そういったことが好きな男子と付き合えばいいじゃない」
「私は上から下まですとんとしてて、おまえに身長も低い。スカート履いてても男子に間違われることだってあるからね」
「それは……大変ね」
「だからさ! いっそのこと、女子のことを好きな女子になろうと思ったの! それで段々とあなたが好きになって、それでそれでーー」
「落ち着いて、ほら、撫でてあげるから」
「きゅるーん」
「普通にしてれば、あなた可愛いと思うのだけど」
「そういうふうに見られないんだよね。あはは」
「それでこうして告白しようと?」
「ダメかな? 行動力で示したかったんだよね」
「アピール力は高いかもしれないけど、あとで噂されるのはよくないことよ」
「……ダメだったか」
「えぇ、だから消しに行きましょう。まだ朝の7時。他の子に見られてはないはずよ」
「私玉砕ってことでいいのかな?」
「そうね。まだあなたのことを何も知らないもの」
「それは友だちからスタートして、いずれ恋人にってこと?」
「それはわからないわ。わからないからこそ人生っていうのでしょう?」
「うーん、そうなのかな。でも、いいや。友だちにはなってくれるってことでしょ?」
「えぇ、面白そうな友だちは大歓迎よ。あたしよく人に避けられてるから」
「美人には近寄り難いってやつだと思うよ」
「それならどうして女子の友だちが少ないのかしら」
「……それはノーコメントで」
告白 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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