52話:初めてのコラボ配信④
「良い悲鳴を聞けたにゃ」
僕とカミは交互にフタバ先輩から質問を受けて、視聴者から寄せられた質問に答えたけど、その殆どは僕を狙い撃ちした質問ばっかりだった。
その度に高く飛ばされてるし、どうしても落ちる瞬間に下を向いてしまって落ちていく瞬間をマジマジと見てしまうので、そこからまた小さな悲鳴が出てミスナ先輩達を喜ばせてしまうという、感じの展開が続いた。
「のう、我も一回飛ばしてもらえんかのう。あれちょっと楽しそうだったのじゃ」
「良いよ~、最後はド派手に二人で飛ぼうか」
「いやいや、僕は良いで。もう何度も飛んだじゃないですか、十分でしょう⁉」
「嘘つきは、良くないと思うな」
「そうね~、反省は必要ね」
「嘘じゃない、これは嘘じゃないの~。全部カミのせいだから」
先輩達がグイグイと迫ってきて、押し込められてしまう。
「ゆ、許してください。僕は悪くないんですよ~」
「ダメにゃ~。今度また一緒にコラボをしてくれたら許してあげるけど?」
「そ、それは社長に聞かないとですね、僕の一存では決められませんよ」
「じゃあ仕方ないわね」
「キャリ先輩⁉ 助けてくれないんですか⁉」
「私も次のコラボをしてくれたら、助けてあげたんだけどね」
さっきから妙に向こうに靡いていると思ったら、意外にも敵だったんですねキャリ先輩。凄く優しい良い先輩だったのに、とんだ裏切りですよ。
「覚悟をせい、男なんじゃろう」
もう既にボタンが押されたようで、真下からシューっという導線に火が点いた音が聞こえてくる。コレが恐怖心を煽って来るんだよ。
「僕は悪くないのに~」
「おぉ~~、一瞬の音が五月蠅いが高く飛ぶのう」
「なんで楽しそうなの⁉」
「空を飛ぶとはこんな感じかのう?」
「飛んでないからね、落ちてる――ひゅっ」
一度寝た場所からリスポーンする為に、すぐに先輩達に出迎えられる。
「ふふ、次はトロッコにでも乗りましょう」
「町全体を見回せるから、楽しいよ」
僕だけは先輩達に近付かずに、壁の隅っこによって警戒する感じで屈みながら話を聞く。
==小動物だな
==お姉様が可愛いんだけど
==完璧に拗ねた小動物だな
「ふんっだ、姉弟達も敵だもんね」
少しは心配してくれても良いのにさ~、楽しそうにあっちに味方して。
「ほれほれ、次の場所に行くぞ」
「大丈夫よ悠月ちゃん、次は落ちるとかって事は無いから」
「そうそう、ただトロッコに乗って皆で観光するだけだからさ」
「本当ですか」
未だに疑いの目でしか、先輩達の話を聞けないんだけど。
キャラの表所もジト目になって先輩達を見る様な感じになっている。
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今日は短めで、ゲームのし過ぎで寝過ごした訳じゃあないんだ……(;'∀')
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