幸せへの道②

24日(火)

数学のテストの真っ最中に、私は花純と佑香のことを思い出しました。この西の森中学校に今年度から転校してきて、4月に一度偶然会ったきり、一度も声を聴いていません。二人は一体どうしているでしょうか。

花純は数学が得意でした。女の子は文系科目の方が得意な傾向にあるイメージがありますが、彼女は全く逆でした。

前の学校で、私といつも親しくしてくれていたのが、花純たちです。私は彼女たちといつも3人で過ごしていました。でも、ペアを作るときには困りました。1人余ってしまいます。そんな時、私はいつも2人に遠慮して、別の余っている子と組んでいました。

今はあいちゃんがいるから違います。でも、もしあいちゃんのような子がもう一人いて、3人で過ごしていたとしても、きっと以前のようにはならなかったように思います。じゃんけんか何かをして、必ず平等であると思います。私は、今のこの環境が好きです。

中学2年のクラス替えの時、私は親しい子と誰とも同じクラスになれませんでした。そんな私を、花純がグループに入れてくれたのです。2対1。そんな構図が出来上がっていたと思います。

私は、それに対して疑問を感じます。遠慮するのはいつも私。グループが崩れる時、きっと私がこの2人から離れるのだと確信していました。

でも、今の私は違います。あいちゃんという最高の友達がいます。あいちゃんのおかげで今のこの場所を手に入れ、あいちゃんと一緒に日々を過ごせることは、私にとって最高の幸せです。もちろん、花純たちといた日々が幸せでなかったわけではありません。多少、不満があったという、ただそれだけのことなのです。

しかし、私は幸せばかりを噛みしめていてはいけません。今の場所があるのは確かにあいちゃんのおかげですが、それ以前に、友希姉という大前提があります。パニック障害という苦しみを背負いながら、私を養ってくれているのです。紗希姉のことも、絶対心配しているはずです。それでも、私のために頑張って働いてくれています。

私はテスト中、ずっと涙が出そうでした。

あいちゃんに申し訳ないです。せっかく講義してくれたのに、私は自己最高点を出すことはできなさそうです。私のメンタルが弱いせいです。私は、もっと強くならなければなりません。

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