第5話 悪役令嬢と呼ばれる理由
夕食中の森ノ園真美。いつも一人で食べている。メイド数人が居る。黒の男のジョーが森ノ園真美の話し相手である。
「ワンは大丈夫かしら」
「うーん。覇魔は強そうですね」
ここで、森ノ園真美が悪役令嬢と呼ばれる理由について。真美の父親は嫌われている。ビジネスも家庭もそれは性格が悪い。真美の父親は嫌われているけれども、それならば真美は関係ないはずである。真美の父親が嫌われているだけで、真美までも嫌われている状況になってしまった。
しかし、森ノ園真美は黒の男たちに対する信頼がある。だから、森ノ園真美はさびしいわけはなかった。森ノ園真美は微笑みながら食事をしている。
その頃、ワンは一人、部屋でこう考える。
覇魔の鋭い一撃を食らったことを不覚に思っていた。
そこにダニエルが部屋に入ってくる。
「ワン? どうしたのだ?」
「いや、何でもない」
二人はしばらく無言である。黒の男ということは、森ノ園真美をお守りすること。共通の目的がある三人は国の出身が違う。けれども、黒の男たちは熱い信頼がある。ダニエルとワンは何も言わずに過ごしている。そこにジョーもやってきた。
「ん? な~に暗い顔をしているんだよ!」
「これだから、ジョーは。なあ? ワン?」
「ああ、ダニエル?」
「な、何を~!」
黒の男たち三人は笑っている。
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