第23.3話 朱雀明の1日〜かぐや宅編〜
「かぐやー。」
朱雀は仕事が終わって直ぐにかぐやの部屋(職場)に入る。
仕事終わりに遊びに行く。
聞くだけなら凄く平和に聞こえるだろう。
しかし、実際はそんな平和ではない。
今回は何故か部屋がカオスになっていた。
あたりに血と謎の液体が散らばっていて、玲愛が部屋の隅で倒れている。
「あっ朱雀様!助けてください!お願いしま…」
ガンッ!
玲愛が朱雀に助けを要請しようとするが、SW〇TCHで頭をぶっ叩かれて失神した。
「どうなってんだこれ。」
朱雀は困惑するが直ぐに原因が理解出来た。
「ふぁ〜♡あきらじゃな〜い♡」
かぐやが暴走しているのだ。
「くっさ!何がどうやったらこうなるんだよ!」
朱雀が吠えるがかぐやが荒れ狂う。
「カァァァ!玲愛ァ!どこに隠したァ!!」
隠した?
まさか原因…て。
朱雀は部屋の隅に固まってる物を見つけた。
STRONG×ZERO…と。
「…どうやって逃げよう。」
朱雀はもうその事しか考えてない。
しかしこのままだと玲愛が終わる。
どちらかしか選べないならどっちがいいだろうか。
朱雀は一瞬だった。
「玲愛、Good Luck。」
タッタッタッ…と朱雀はかぐやの部屋から飛び出た。
「り…な?何逃げてんのよ。」
かぐやの酔いは醒める気配を見せない。
「逃げるなら酒を置いてからにしろぉ!」
そう叫びかぐやも外に出たが…
思いっきり躓いて地面に顔を叩きつけた。
かぐやは失神している。
「………あっけな。」
朱雀はもうその言葉しか出なかった。
・
・
・
―夜。
「おぉぉぉぉぉえぇぇぇぇぇ!!」
かぐやはずっと嘔吐している。
起きてからずっとこの調子である。
「朱雀様、放っておいていいですよ。かぐや様にとってはいい教育になります。」
顔に巻きついた包帯に手を当てながら玲愛は言う。
誰から見ても分かる、激おこ状態だ。
「そ、そうか…?じゃ、あたしは帰るから…。」
朱雀は二次災害を恐れて部屋から逃げようとする。
「あ、朱雀様、この酒を朱雀様の部屋に封印しておいてください。もうこの人に酒は飲ませたく無いです。」
今回の件で3人にはトラウマができた。
かぐやは酒(ストゼロ)の恐ろしさ。
玲愛はかぐや(暴走)の恐ろしさ。
そして、朱雀はこんな奴らに関わってるという事実。
そんなこんなで、朱雀の忙しい1日は幕を降ろした。
23.4話に続く…
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