第20話 かぐや姫、数千年の関係に決着をつける③

「( ゚д゚ )ホゲー」

このシーンだけ見てる人はかぐやが頭がおかしくなったと思うだろう。

しかし、これもかぐやの戦略。

あらゆるパターンで動いて朱雀のペテンを暴こうとしているのだ。


四局目、かぐや先行。

「( ゚д゚ )ホゲホゲホゲ」

「…コール…だそうです」

「いや、なんで分かるんだよ」

朱雀は玲愛にツッコミを入れる。

…ぶっちゃけ勘である。

もし朱雀が本当に心を読めるのなら玲愛の心を読み取ればいい。

だから玲愛もかぐやの手札を見ることができないのだ。

「っち…コールだ」

「( ゚Д゚)ホゲホゲホゲ」

そう言いながら、カードを数枚カードを入れ換える。

朱雀もカードを数枚入れ替えた。

「( ・∇・)ホゲホゲホゲ」

「…コール…だそうです」

「ちっコールだ」


かぐや姫、4のスリーカード

朱雀、9のワンペア


…かぐやの勝ちである

「やった!勝った!かぐや様が勝った!」

「…これ疲れるわ」

玲愛はかぐやの目を見る。

((かぐや様、朱雀の能力は…!))

そう、かぐやが勝ったということは朱雀の能力は心を読む能力の可能性が高い。

しかし、かぐやは首を縦には振らなかった。


現在ポイント、かぐや2200ポイント、朱雀7800ポイント。


五局目、朱雀先行。

「はぁ…」

かぐやはため息をつきながらカードを束ねる。

「コールだ」

「コールよ」

そう言い合い朱雀はカードを入れ換えるが、かぐやはカードを入れ換えない。

「…500ポイントにレイズだ」

朱雀は慎重にレイズを宣言する。

「コールよ」

かぐやは殆ど何も考えず宣言した。


かぐや姫、ハイカード(ペアなし)

朱雀、4と8のツーペア


朱雀の勝ちである。

現在ポイント、かぐや1700ポイント、朱雀8300ポイント。

((これで決まりですね!朱雀の能力は…!))

玲愛は核心に至ったのを理解する。

朱雀は半笑いで言う。

「あたしが不正しているってまだ思っているのか?つまらない動きをしてさ」

「あら、バレちゃったかしら、でも次の一局で決まるわね」

かぐやも頭を掻きながら返す。

「ふっ分かってるじゃないか。最後の休憩でもやろうか?」

「ええ、そうさせてもらうわ」

そう言いかぐやは再度部屋を後にした。

「かぐや様、これは確定ですね!」

玲愛は満面の笑みで言う。

「あ、あんたの笑えないレベルの理解力でも分かったのね…」

かぐやは過去のポーカーを思い出して言う。

「じゃ、本当に理解しているか確認するわよ、はいせーの」

2人は息を合わせて言う。


「朱雀は透視能力を持っているわ」

「朱雀は心を読む能力を持ってますよね!」


「……え?」

「やっぱりなんも分かってないじゃない」


第21話に続く…(次回…決着!)

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