第05話 人望、辛抱、新庄剛って
Missテリ
「人望には、辛抱を強く心情とすること」
You
「いきなりステーキだな」
Missテリ
「美味しくないですよ、そのギャグ」
You
「いきなりステーキは美味いよ、行くか」
Missテリ
「行きません。僕は僕の好みのカレーがありますから」
You
「そうだったな、それで何が言いたい」
Missテリ
「最近、辛抱が足りなくて起きる事件が多い気がしませんか」
You
「煽り運転や集団リンチのような事件のことか」
Missテリ
「考える時間を持たなくなっている。それぞれの真実を受け入れて、ひとつの事実
に行き付く過程を疎かにしているように思えます。みんながもっと考えて考えて
考えてひとつの事実に行きつけるようになれればと思います」
You
「急がば回れってやつか」
Missテリ
「当たらずと雖も遠からず、ですね。急いでいる時こそ、一刻も早く、目的や成果
を得たいのは心情です。高速道路や大橋、新幹線や飛行機。早く達成するために
は誠実な点検や修繕を行う人がいて、その手段を安心して使える。本来、皆が共
通して使える考え・思考があれば答えへの道も縮まるのでしょうが、それがない
のが現状です。悲しいことです。せめて国際通貨並みに共有できる教育や道徳が
あるといいと思います。それを作るのが国際機関の仕事だと思います。その原則
は、諸事情ではなく事実のみを採用すべきで、想像や都合が優先されないもので
なければなりません。そうでなければ、身勝手な真実に無意味な思いを託し、事
実を捏造する作業に成り下がるからです。主義主張の是非は、多数決ではなく、
あるがままを受け入れる寛容さが必要になるのです。寛容さは自分たちにとって
醜いものも受け入れる辛抱強さが必要になるんです」
You
「事実はどのようにして判別するんだ?」
Missテリ
「文献や史跡からの学術的な創造でしょうか。新聞は残念ながら除外せざるを得
ません。証言も同じです。じゃがいも、人参、玉ねぎがあったとします。ここ
にカレー粉を加えればカレーになり、醤油と砂糖、みりんなどを加えれば肉じ
ゃがになります。どう調理するかで料理は変わりますが、原材料は、変わらな
い。変わらないのが事実です。好き嫌いじゃないです」
You
「信じたくない事実を受け入れるには、辛抱と寛容さが必要だな」
Missテリ
「分かって貰えて嬉しいです」
You
「おお。人望、辛抱、新庄剛ってな」
Missテリ
「Youさん…」
You
「ア嗚呼ああ、おれ、親父になっていく~」
Missテリ
「それは、僕には関係ありません」
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