中年男子による本当にあった失笑する昔話

歌唱力

当時小学校６年だった頃、年１回開催されるクラス対抗合唱コンクールの練習に励んでいた。

各クラス、課題曲が決まっていて、週２回の音楽の授業と週1回の放課後の時間を使って皆で練習していた。

そんな矢先、音楽の授業中に女性の担任の先生が「男子の声が全然聞こえない」と何故かブチギレ、男子だけを教室の前に立たせた。

そして衝撃の一言を放った

「男子だけで課題曲を歌い、誰の声がよく聞こえたかを教えてください」と。

女子がどんどん指名していき、その指名された者は席に戻り、残った男子でまた課題曲を歌うという、魔女狩りのシステムを応用した逆ドラフト制度を叩きつけたのである。

当時クラスに40人程在籍していたため、

男子２０人によるバトル・ロワイアルは幕を開けた。

1回歌い終わる毎に2、３人指名されて、３回歌い終わった頃には有志は僕を含め４人に絞られた。

そして羞恥心を全身に塗りたくり、４人で必死に歌い終わった後、担任の感想はこうでした

「おぉ、なんか4つのパートに分かれてて見事にハモってたよ、ははは」と。

この時、僕の怒りの矛先は、この担任ではなく、誰も指名してくれなかった女子に対してであるのは言うまでもない。