私、可愛いんだ!(2)

小学校に入った。

私の入学した学校は共学で、付近の幼稚園に通っていた子は皆この小学校に入学する。1学年の人数だけで3、400人ぐらいはいたと思う。


入学式で名前を呼ばれたその瞬間、私は一瞬にして学年のトップになった。

みんなが私に釘付けだった。


それは生徒に限らず、その保護者までもが私を見ていた。


__入学生代表挨拶、漆原芽衣さん。


「はい。」


「私は小学校に入って、勉強も運動もどっちも頑張り...


__ありがとうございました。

 みなさま盛大な拍手を!



にこやかな顔で私は校長先生に礼をした。


自分の席に着くまでにたくさんの人が私を見てきた。

可愛いでしょ?

可愛いでしょ?



もっと私を見て!!!

可愛いって言って!



その日私はたった1日にして学校のスターになった。

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