可愛い子
巫 歪
私、可愛いんだ!
「メイちゃんは本当に可愛いわね。お人形さんみたい!」
「うちの孫は本当に可愛いなあ。」
「メイちゃんって本当に可愛いよね!いいなあ、私もメイちゃんみたいな顔だったらよかったのにー」
「うちのメイは世界一かわいいな!」
綺麗なアイスティー色の目、サラサラロングの茶髪、雪のように白く、少しピンクがかった肌、ぷっくりとした涙袋、華奢な体、愛らしい表情。
生まれた時からずっと、「可愛い」って言われ続けてきた。
みんなが私を褒めた。
誰もが私を羨ましがった。
「メイちゃんおはよう!わあ!その髪飾り可愛いね!どこで買ったの?」
「ママに買ってもらったの!可愛いでしょ!」
「うん!メイちゃんとっても似合ってる!可愛い!」
自分の身につけているものを「可愛い」と言われることもまた、嬉しかった。
とにかく誰かに「可愛い」と言われたい。
みんな私を見て!褒めて!
だって私は世界で一番可愛いの!
他の誰よりも可愛いの!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます