第11話
「小太郎ー‼︎隠れて!早く‼︎」
きて早々騒がしい琴美。
「なに?」
「いいから早くこっち!」
なんかベッドの横に隠された。
しかも琴美も一緒に…
「誰から隠れてんの?」
「ちー」
「はっ⁈ちー⁇」
「うん。今ちーが鬼だから」
え…
「もしかしてかくれんぼ?」
「もしかしなくてもそうだよ!」
「はぁ?ちーが来るわけないじゃん」
「なら、賭ける?」
「いいけど何を?」
「じゃあ、勝った方がアイス五年分おごって
もらえるってのは?」
「五年分も⁇」
「なら、五年かけて三本」
五年かけて三本って…
「うん。いいよ。なら、オレちーがみつけに
来ない方に賭けるよ」
「いいよ。ちーは、探しにくるから」
するとにゃ〜ん。
ちー‼︎
マジかよ!
「あ〜見つかっちゃった〜。ならご褒美のブ
ツだ。ほれ」
なるほど…
またたび風味の猫じゃらし持ってたわけね。
「琴美ってもしかして家でぱくともかくれん
ぼしてたりする?」
「うん。週一くらいで」
暇か‼︎
「あ、そうそう。ここに来る間にたくさんあ
ざができちゃったんだけど…」
「えっ?あざ⁇家隣だよな…あざって何だよ
?大丈夫かよ⁈」
「まぁ、なんとか」
「どこぶつけたの?」
「う〜ん。背中あたり」
「どうやって?」
「子猫とたわむれたりしててさ。」
「え…」
「小太郎、キリンとみどりちゃんどっちがい
い?」
はい?あざの話終わったの⁇
「キリンとみどりちゃんってなんだよ」
バックからバナナを取り出す琴美。
「こっちのあざだらけのキリン柄かあおあお
しいみどりちゃん」
あ、あざってバナナの事だったんだ…
「なら、キリン」
「やっぱり〜。小太郎は、キリン派だもんね
ー」
キリン派とかあんのかよ…
「はい。どうぞ召し上がれ」
「あ、ありがとう。でもその前にトイレ行っ
てくる。」
「おぉ、旅のもの。人生は長い。ゆっくりし
てくるがいい」
「別に旅のものじゃねーし。ゆっくりしてこ
ねーよ」
「あら、そうでしたの?ごめんあそばせ」
誰だよ。
トイレから帰ると琴美が泣いてる⁇
ほんの数分席離れただけだぞ!
どうしたんだよ…
「おい、琴美‼︎どうした⁉︎」
「ちーが…ちーがさ…」
「うん」
「くしゃみして…そしたらうっかりおならも
出たの。すっごくない⁉︎」
は?
くしゃみとオナラ…
「しかも、した後の顔がすっごく面白くて‼︎
ヤベ!こいつに見られた⁈みたいな顔して
さ〜。最強のコラボ〜。くくくくくく…」
「お前さ…紛らわしいんだよ…」
よかった。
オレが守るから泣くなとか言わなくて。
下に降りて飲み物を持ってきた。
すると、琴美がお腹を抱えていた。
「おい…っておまえ…まだ腹抱えて笑ってた
のかよ…」
「やばいよ…あの顔がフラッシュバックして
くる。授業中笑っちゃったらどうしよう」
「そんときは、頑張れ」
次の日
授業中琴美が震えていた。
休み時間気になって琴美のところに行って
みた。
ちーのドアップイラスト…
ヤベッ、見られた⁉︎の顔だな。
「琴美まさかこれ授業中に描いてた?」
「うん。まさかの大当たり」
「で、一人でツボってたと」
「えっ、なんでわかったの?」
「わかるよ‼︎真面目に勉強しろよ」
「は〜い。よくちーにも言っておきまーす」
ちーに言わなくていいだろ。
琴美がしっかりして‼︎
「今日部活ないけど小太郎一緒に帰らない
?」
「うん。いいよ」
「なら、また手繋いで帰ろ!あのゲームやり
ながら」
「琴美声がでかいから」
「あー、ついつい。」
手繋いで帰ろとかやばいだろ…
この前は、小太郎キス好きだもんねとか言
ってたし。
「ねー、二人ってやっぱ付き合ってるの?」
「ううん」
クラスの女子にあっさり答える琴美。
「えー、じゃあ小太郎君今フリーなんだぁ」
「そうだよ」
だからなんで琴美がさっきから答えてんだ
よ…
「小太郎君趣味って何?」
「ご趣味は、読書でございます」
だからなんで琴美が…
琴美は、人見知りだけどだいぶクラスにな
れたみたいだ。
「じゃあ、好きな食べ物は?」
「私があげたキから始まってスで終わるやつ
だよ」
ほぼってか、全部答え言ってる…
というか、別に魚のきす好きじゃないぞ。
あと、その言い方勘違いされるからな。
言うまでもなくオレたちは、付き合ってい
ると噂されるのであった。
でも、ぜんっぜん付き合ってないし‼︎
琴美は、一体オレの事どう思ってるんだー。
誰か教えてくれー‼︎
続く。
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