　異常事態報告書

　現場より鹿児島県桜島火口で発生した異常事態に関する最終報告

　概況:先日午後三時半にて以前報告した異世界より帰還後、鹿児島県桜島火口部にて発生していた歪みの反応の消失を確認、状況終了を報告します。

　備考:今後の対策を含め、異世界での活動の報告の記載を行います。

　第一に、かの異世界ではこちらの世界と物理法則の違いが見えた。浮遊する巨石や空を覆うひび割れと紫の光といった、こちらの世界では考えられない風景が広がっていたのを確認した。

　今回は何ともなかったが、物理法則の違い等が存在することから、次回以降今回と同様の作戦が取られた際、未知のウィルス対策の除菌設備や、異世界での活動が可能かの有無を調べる為の防護服の支給を要求する。

　次に歪みの反応の消失に関連する事柄について。

　最初の活動として目的と設定していた異世界で観測された歪みの反応のあった地点に向かった。

　しかし道中、研究の為に派遣された研究員により多大な足止めを受けた。それに加え、急遽撤退した事により約一億もの設備が異世界へと置き去りになっている。

　以上を踏まえ、次回より研究員の同行はさせるべきでなく、異世界で展開する設備も必要最低限にすべきであると考える。

　目的への到着後、敵対存在と遭遇。即座に撤退戦を行い、基地へと撤退、道中は特殊隊員の尽力により犠牲なく帰還することに成功。その後特殊隊員により敵対存在は抹殺、それとほぼ同時に歪みが消え始め、全施設を破棄し異世界より撤退を行った。

　以上のことから、歪みの修復にはその異世界での歪みの反応のある物に関する人物の抹消により、歪みは解消されると考えられる。

　そして作戦道中、自衛隊の存在は彼女達特殊隊員の負担を増やすだけだと判断、以後の作戦では基本的に扉の防衛にだけついて下さるよう具申させて貰います。

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　報告ご苦労

　歪みの原因の確認する術とその対処法の確立と多大な成果を上げてくれた事、ここに感謝する。

　貴殿の活動に免じ、以後研究員の活動制限、自衛隊の任務変更はこちらより各機関の方へ請求する。

　歪みの反応は未だ全国各地より報告されている。

　この調子で全国各地の旅を頑張ってくれ。

　以上

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