第19話白い薔薇の城

オレ達は朝、朝食を取り、出かける支度をした

とても良い天気だ、

なんとなく、3人とも口数がすくなかった。


オレは昨日から考えていた、


『思い込み』


朝のTVの占いで最下位だったとき

嫌な事があると占いで言ってたなと思うし


転んで痛くてたくさん血が出たと思ったのに

キズが大した事ないと、急に痛みもなくなる


病は気からと言うし


オレ達は偶然の中にいてたまたまがさなり

運命や、前世を思い込んでいる。

きっとそうなんだ、運命なんてない。

自分で考えて進むんだ、


だけど、反対にこの思い込みにつかり、青春を

してもいいのかもな?と思っていた


「オレ、ちょっと中庭行ってくるわ」

なんとなく、複雑な気持ちを一人で落ち着けたかった


私はおじいちゃんの実家に行く、おばあちゃんに報告する。占いの事は考えないようにしようと思った。楽しもう。そんな子を考えていて、ふと気がついた

今日って9月10日?ライトの誕生日じゃ、

色々あって忘れてた。


「アキラ?今日、ライトの誕生日じゃない?


「ああ、そうだ、忘れてた。」



「私、プレゼント買ってくる!!

アキラレストラン用意できる?」


「うん、街にプレゼント買いに行くのか?


「うん。昨日の街なら分かるし、ほらあのシルバーのお店。実はライトに似合いそうだな?ってゆうのがあって、だから」


「わかった!じゃあ、コレ

オレとリカからって事で、二人でお金はだそう、リカは無理しない程度に」


「ありがとうアキラ」


私はタクシーに乗った



「あれ?リカは?」


「買い物に行ったよ!」


「大丈夫、昨日行って店だよ。おばあちゃんに買いたい物あったみたい」


「アキラなんでついていかなかったんだよ」


「ん?なんな1人で行きたそうだったんだよ、大丈夫、いつも弱い訳じゃないんだし」


オレは少し心配してだった。



私はアキラにメモをしてもらった


【買い物するまで待っててください】

【来たホテルに戻ってください】


私はシルバーのお店に入った


これこれ。少しゴツめのネックレス、

長細い丸の薄いターコイズ、裏に薔薇の細工がしてある。


ラッピングしてもらい、タクシーに戻った

すんなりホテルに戻れた。


「ただいまー」


「なんだよ。買い物ならついて行ってたのに」


ライトが言った


「いいの、外国で1人で買い物してみたかったの、」


嬉しいそうなリカにホッとした。

今日はお城に行く、

アキラは何を考えてるかな?


リカはアキラがプレゼントした薄いブルーの

ワンピースに着替え、オレがあげた髪留めをした。


タクシーを呼んだ


「おじいちゃんってどんな家で育ったのかな?」


リカの言葉に、そうだよ

リカのおじいちゃんの家にいくんだ、

近くに山があって、田園が続いている

可愛らしい家が何軒かある。


アキラが

「のんびりしていて良いところだなー」

と、外を眺めていた。


20分位走ると小高い山に小さなお城が見えてきた。


3人の口数が減った。

オレは

「絵本みたいだな。3匹の子豚がいそうじゃん」

と言った


リカが笑って

「シンデレラとか白雪姫って言ってよ!

あ、あとの眠れる森の美女とか」



アキラが

「眠れる森の美女か、、」と呟いた


丘を登るとお城がはっきり見えて来た

小さな城だ、そして薔薇が咲き乱れてるのが

わかる、赤薔薇ばかりだ。


オレ達タクシーを降りた


予想以上に観光地の雰囲気だった

入場料を払うオシャレな建物があり

入場券を買うパンフレットをくれた

案内図が書いてある、トイレの場所や売店も

入口の門は薔薇が巻きつきまさに薔薇の門だった


アキラは

「もっとひっそりしてるかと思った」

と言った

オレもそう思った

だけどおかげで、神秘的な事は頭から消えた

中に入ると広い庭で案内看板や

説明の看板がたくさん立っていた。


看板の一つは、本のページの絵になっていて

物語の様なものがかかれていた。


リカは

「あのー、誰か読んでよ?」

アキラが分かりやすいように説明した


「白い薔薇の城、恋の城、

遠い昔し、この城に住んでいた娘は美しく男爵にきにいられ、結婚が決まっていた、しかしこの美しい薔薇の庭を作った庭師に恋をしていた。2人は薔薇が咲き誇り人に見られない裏庭で密会をしていた、庭師はいつも1番美しく咲いた薔薇を娘にプレゼントしていた、

結婚が近づき嫌がる娘は姿を消した、庭師も姿を消した、娘の部屋の花瓶には庭師が

送った、薔薇がたくさん咲いていた。

愛の為消えた2人、2人の秘密の裏庭で薔薇をプレゼントすると、恋が実る永遠に」


リカは読めない看板をじっとみていた、


「あ、売店で一輪の薔薇が売られてる」

オレが言うと

アキラが

「売店で買って渡すって、なんだかな」

リカは

「なんか恋が叶うお寺の絵馬みたいね」

と言った


なんだか。変に構えていたものが3人から取れた気がオレはした。


俺たちはのんびり歩いた、天気もよく優しい風が吹き気持ちがいい。

また看板があった、アキラが呼んだ


「この城の当主は、末娘がいなくなりひどく悲しみ、娘が大好きだった薔薇をたくさん植えた、奥さんは末娘がいなくなりショックで、体を壊して亡くなった、しかし、奥さんをとても愛していた当主は再婚をしなかった」


アキラが

「昔はどちらか亡くなると、すぐ再婚したもんな、なのに、しなかったってすごいな」


オレ達はまたゆっくり歩きだした。


リカは

「薔薇ったくさん種類があるんだね?薔薇って言われなかったら何の花かわからないのもあるよ」


アキラは

ある看板の前で、じっと、説明を読んで周りの薔薇をみわたした。アキラはしばらくそこに立っていた


リカは薔薇を一つ一つ見ては何か首をかしげていた。

オレはアキラに声をかけた、


「どうした?」

アキラは

「いやこの説明見てみ」

オレは説明を見た


当主は長い事悲しみを一人でかかえていたが

手伝いに来ていた女が当主の悲しみに寄り添った

2人は一緒になり、穏やかに晩年をすごしたか


オレは

「なんか、よかったな、最後は幸せになれて」と言った


リカが


「なに?なに?」と聞いてきた


「当主は晩年お手伝いの女と二人で穏やかに暮らしたってさ」


リカは

「そっか、恋の城だもんねー」と言うと

「それより、見てあそこの小さなカフェ可愛くてない?、ローズティー、ローズケーキって書いてあるのー行こーよ」


オレとアキラは目を合わせた

多分考えてた事は同じ、占いなんて、

それよケーキだよって


オレ達はカフェでお茶をした。

リカは楽しそうだった、このカフェからは

庭が良く見えた。綺麗だった


アキラがお城の入り口を見て

「城の中って入れるのかな?

なんかまるで入るな!!って感じに入り口の周りだけやけに薔薇がトゲトゲしくないか?


リカは

「お城の中には肖像画があるはずなの

おじいちゃんの若い時の見たいな、あと

行方不明なった娘の肖像画に私が似てるって

おじいちゃんが話してたらしいの」


アキラが

「行ってみよう!」と言ったので

オレ達は城の入り口まで来た

薔薇のトゲがすごい、入り口は感情に鍵がしてある

オレはどうしても中に入りたくなった


オレは係の人に聞いた

城の中はダメだと言われた。

オレはリカを指差して

「この城に住んでいて日本に行ってしまった人の孫なんだ、」と言った

オレはリカを読んだ


「リカ、携帯に昔の城の写真とおじいちゃんの写真あるだろ?この人見せて」

リカは見せた、すると

さっきのカフェで待っているようにいわれた


リカはまたローズティーをのんだ、

アキラが

「気に入ったのか?」と聞くと


「懐かしいの」

とリカは答えた


その顔はなんだかいつものリカと違ってて

話し方も、いつもと少し違って感じた

しばらくすると、品のいいお爺さんがやって来た、

写真を見せてくれと

リカは写真を見せて

「ジョシュ!!」と言った

ティーカップの横に薬の殻が二錠分あった


おじいさんは携帯を手に取り


じっと見ると、少し涙ぐんだ

リカは他の写真を見せた

おばあちゃんとおじいちゃんとリカだ


リカは写真を指差しながら

「ミツ、ジョシュ、リカ」と言い

自分を指差し

「リカ!」と言った

お爺さんはリカの顔を見ると、驚いた顔をした、

アキラが、

リカの両親は事故で亡くなった事や

おじいちゃんは10年前に亡くなったこと

行方不明娘ニ、リカが似てるとおじいちゃんが話していた事

城の写真はおじいちゃんの遺品の事

説明した、

するとそのお爺さんは涙をながしながら

話した。

ジョシュは兄だと、日本から愛する人とこの地で暮らす、家族をつれていつか帰ると

おばあちゃんと息子の写真が入った手紙をもらったと、

何度か手紙のやり取りをしたけど、いつしか

手紙が来なくなったと、リカの持っている

お城の写真はお爺さんが送ったものだった


お爺さんはリカは正統なウチの家族だから

中へどうぞと

城の中へ入れてくれた。


古いが綺麗に掃除がされていて城を大切にしているのを感じた


リカは

「タイムスリップしたみたい」と言うと

すぐにおじいちゃんの肖像画をみつけた


「おじいちゃん、リカ来たよ、」

そう言うと写真を撮った


お爺さんは

「エレンに似ている」といい

指を刺した、

その肖像画はリカににていた

行方不明の娘だった


アキラは当主の肖像画の前にいた


「なあ、ライト、オレに似てないか?」

似てると思ったけど、


「髭でわかんねーよ」とオレは言った


お爺さんはエレンの部屋へと案内した

棚に立派な花瓶が置いてあった


エレンは庭師にもらった薔薇をこの花瓶に入れていたと、いつもたくさんの薔薇が飾られていたと、

そして、お爺さんはエレンの部屋に飾ってある大きな絵を指挿した


裏庭のエレンと言った


エレンは椅子に座っていて


後ろには薔薇の手入れをする庭師がかかれていた、

お爺さんはオレを指差して


「庭師に似てるなあ」と言った



俺たちはさっきまでの雰囲気と変わってしまった、占い師の話し、、


お爺さんが案内したい所があると


オレ達を車に乗せた、

山道に入り道とゆう道はは無いしばらく

進むと山陰ね薄暗い所に

小さなお墓があった。


お爺さんは

「エレンの骨が見つかった場所です

庭師の骨も一緒に見つかりました。

2人は無理心中をしたのでしょうね」


リカが急に

真っ直ぐな目で


エレンは婚約者に殺された、

「庭師は見つけて後を追って亡くなった」

アキラは


悲しそうな顔でリカの言葉をお爺さんに伝えた


そのリカはまるでリカじゃなくエレンだった


お墓の周りには薔薇がたくさん咲いていた



オレ達はまた、城のカフェに戻った


リカはまたローズティーを飲んだ


3人とも何も言わなかった。


そして1番の名所の裏庭には行っていない

誰も行こうと言わないのだから



アキラが大きなため息をついた、そして

「裏庭に行って来いよ、たぶん、行くべきだ」と


「アキラは?」と聞くと


「行きたくないんだ、、」と言った


リカは黙って席を立ち裏庭に向かった

オレは後追いかけた、


リカは

「私いつもここにいた気がする」と言った


俺は話しをはぐらかそうとしたけど

言葉が出なかった


売店で薔薇を買ったわけじゃない、

オレは目の前の綺麗な薔薇を取ろうととしたけど薔薇の茎は太く手でちぎれそうになかった、よく見ると誰かがもらってもらえなかったのか

一輪の薔薇が捩れる薔薇の枝に刺さっていた

オレはリカに


「はい、あげる」と言った

何故か涙がこぼれた。


リカはスカートの裾をつまみ膝を曲げ

お姫様のように

「ありがとう」と言った

その時思った、リカが首を傾げる仕草

この挨拶の時だと


リカの目は潤んだだけど、エレンに見えた


優しい風が吹いて小さなつむじ風が通った


私は不思議な感覚だった、薬のせいだろうと思った、

だけど、目の前のライトが愛おしくて仕方なかった。

私の心のなかで

【私を死ぬほどあいしてくれますか?】とゆう

言葉を感じた


オレはリカを見て


【君のためなら死んでもかわない】

とゆう言葉が浮かんだ


リカはその薔薇を

イスの上に置いて

「エレンへ」と言った。


どの位見つめ合っていただろう。


オレ達はアキラのところに戻った


アキラは

「エレンは幸せだったのかな?庭師に死ぬほど愛されて」

と言って笑った、


オレ達は城を出た

まるで魔法にかかってたようだった


私は城を出る時

魔法が消えるようにかんじた。

私の中からエレンがいなくなった


急にアキラが心配になった

私はアキラの手を握った


アキラは小さな声で

「大丈夫だよ」と言った


夕焼け空になった

お城と薔薇、私は写メを撮った


火が沈んで行く、、

なんだったんだろう?と思った

不思議な体験だった


アキラが

「お腹空いたー」と言って

私は誕生日の事をおもいだした。


同じレストラン、


だけどなんだか、前来た時より違ってみえた。

私達はいつも通りにもどり

ディナーを食べた、

私はまたいちいちうるさかった

どれもコレも美味しかったし

いつもの自分でいたかった


アキラが店員さんに耳打ちすると

照明は少し暗くなった

蝋燭の付いたホールケーキが運ばれてきた


私とアキラは歌った


ライトは

「え?!マジで?」といつものライトらしいリアクションをした、

ライトが蝋燭を吹き消して

照明があかるくなり

店にいた人達から拍手をもらった


私は赤いリボンの付いた箱をライトに渡し

「おめでとう、あといつもありがとう」

と言った、


ライトは

「開けていい?」と聞いた

私は頷いた


ライトはネックレスを見て裏の薔薇の細工をみた、

私はライトがくれた髪飾りを指差した。

そして

「かして!」と言って

ライトの首につけた。


アキラは

「ライトらしい。」といった


ライトはしばらくネックレスをみると

「アキラ、、リカ、ありがとう」

と言った。私達はケーキを切り分けてもらい

たべながら

なんだな。みんなホッとしたように。

たくさん話しをした、くだらない、話しばかり。

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