第9話誕生日

「なあライト、リカの誕プレなんだけど

財布ってどうかな?

なんかリカ、中学生の頃のまんまって感じの財布でさ一個位ブランド品があってもいいかな?ってPRADAなんかどうかな?

あと、おそろいでティファニーのネックレスにしようかと」


「いいじゃん!おそろいとか

俺、花束買ってくるよ、アキラケーキ用意しろよ?」



リカは未だに、アキラにも俺にも

あと4日で誕生日なのに何も言わない

ちょうど日曜日だ

予定を聞いたら土曜日はおばちゃんと買い物に行くと言っていた

おばあちゃんからの誕生日プレゼントかな?とおもった


リカは今日もスーパーに行くと

ささっと手際よく2人分の夕飯を作ってくれた、レンチンして食べれる作り置きも、幾つか冷凍してある

オレはリカが作るハンバーグが大好きだ


誕生日アキラとディナーじゃなくていいのかな?と思ってたけどアキラが家でやりたいと言うからそうした



私は後、数日で誕生日だ6月も18日頃はもう暑い、お母さんは暑い時に妊婦だったんだなっていつも思う、うっすら覚えてる


ケーキにロウソクをたててお父さんが火をつけて家族みんながハッピーバースデーを歌ってくれて

お母さん達からとおばあちゃん達から2個プレゼントがもらえた愛情たっぷりだった

おかげで私は愛情不足じゃ無い今も家族の愛情を感じるもちろん普通よりは寂しい

だから甘えたい願望はある


だけどもう高校生だ、おばあちゃんを大切にしないと心配ばかりかけて怪我してばかりで

いつも笑っていようそれくらいしか今は出来ないからおばあちゃんは、早くにお父さんを産んだからまだ若いし元気でよかった


病気にならないでほしいな


学校は楽しく無かったけどアキラとライトのおかげで、今は楽しい



「日曜日の事リカのおばあちゃんに言って置いた方がよくないか!?」


アキラが言った

オレはリカの家に電話して

おばあちゃんに説明した


おばあちゃんは

「ありがとうね

リカを宜しくライト君と言った」


オレはリカのおばあちゃんに

「リカを宜しくライト君」

と言われる度にオレなんだ、と思ってしまう


薔薇の花束を買おうと思ったけど

薔薇の役目はアキラだろうと思った

だけど、やっぱり薔薇にした

抱えきれないほど

脇役のオレの薔薇を


SNSで、いろんな女の子と繋がってるオレは

日に日にリカの悪口が増えてるのが少し気になっていた

また変な事にならないといいんだけど、内容はライトは利用されてるってゆうのが多かった


オレが好きでしてる事なのに

河原公園の横を通ると、初めてリカが大泣きした日の事を思い出す、占い師の事も

運命ならいいな

だけど、リカは長生きしないと思うと言っていたから占いを信じたくもなかった



日曜日私はいつものようにスーパーで買い物をしてアキラ達の家に向かった

今日は私の誕生日、だけど何も言うつもりはない


俺たちは部屋を風船やパーティーグッズで飾って電気を消してリカを待った


もうすぐ日が暮れる

オレンジ色が部屋に差し込む


ガチャガチャと鍵を開ける音がして

リカが部屋入ってきた


「サプライズー!!」


リカはスーパーの袋を落とした


「なんで!?」


「いいから、座って」


アキラがケーキに火を付けた


男2人で、ハッピーバースデーを歌った


「ふー!だろ?リカ、消して」


リカはふー!と消した


「誕生日おめでとう!!」



私は小さい頃の誕生日の事が頭によぎって


涙が出た

「ありがとう」


「泣くなよーおい〜」


俺は、薔薇を渡した。


「わあー綺麗ー」


リカはの瞳は涙でキラキラしていた


アキラが

まず財布を渡すと、想像通り


こんな高い物??とリカは目をぬぐいながら言った


アキラはそっとリカのクビにネックレスをつけて

アキラ自身の首元を見せて


「おそろい!」と言った

ネックレスの箱を渡すとまた


えー、こんな高い物、リカはつぶやいた


リカはシクシク泣き出して

「ありがとう、ありがとう」と、何度も言った


オレはなんだか胸がいっぱいになった

予想通りの反応なのに


リカの反応に感動した

まるで初めての誕生日のようだったから


アキラはじっとリカを見ていた

そして優しい顔をしていた


リカは


「お魚冷蔵庫にいれなきゃ!!」と言った

俺たちはそんなリカを見て笑った


慌てて冷蔵庫に食品をしまうリカの後ろ姿を見てアキラの目が潤んだのがわかった


愛おしい

愛おしい

愛おしい


他の言葉は見つからなかった


愛おしい


素直で天然で優しいリカ


リカがおばあちゃんになってもこうして

おめでとうと言ってあげたい


80になっても

可愛いよと言ってあげたい


恥ずかしがるリカをずっと毎年見ていたい


オレはそう思っていた


口の周りにクリームをつけて、嬉しいそうにケーキを口にするリカ


愛おしい


小さな行動全てが愛おしい



アキラもきっと同じ事を思っただろう


俺たちは、ピザを頼んでアキラはビール


「アキラってお酒のむんだ」


「え?あ、うん、タバコも吸うけど?平気?」

リカはポカンとしてた

笑って、3人でくだらない話しをして爆笑した

俺は175センチあるけど

細いから小さくみられるんだよ

アキラがデカいから尚更だよとか


リカは最近食欲があってたくさん食べる

リカ少し太ったよな?

アキラまた、背が伸びてない?

アキラ英語の成績TOPだろ?

オレ後ろから数えた方が早い

私も英語苦手

体育はいいんだけどなー

体育なら俺は学年TOPー

あー私も何かTOPが欲しいー

アキラは

小さい声で

「可愛いTOPですよ」と言った

リカは恥ずかしいそうに

「リカお風呂、入らなきゃ」

と、バタバタお風呂に行った

オレは笑ってた


アキラが

「なあ、ライト、リカの両腕の内側見た事あるか?」


「長袖のブラウス着てるからなあ見たことないかも」


「リカの両腕の内側には無数のタバコのヤキがあるんだよ

リカ、タバコ吸わないだろ?

中学の時にやられたんだろな?

女かなあ?リカは女に恨まれやすいんだよな

綺麗なのに

自信なさそうにしてる姿が多分鼻につくだろうし

でもリカは自覚がない

何か言われれば言い返す、かなり強く

女の子からしたら恋愛がからんだら

一番嫌なタイプになるんだろうな?

そうゆう星の元?


だけど、あまりにそのヤキが痛々しくて

それに腕まで切れて


あと、リカの手の甲に傷があるんだ

たくさん、リカの自虐の後だよ

あの、自虐が増えなければいいけど」


オレはリカの手の傷は気になっていた自傷なのかよ


「あー!!」お風呂からリカの声がして

オレ達は急いでお風呂に行って

お風呂のドアを開けた


「きゃ!!」リカはパンツだけはいて

ブラで胸を隠してた


?!!!

オレとアキラは目を合わせた


リカは

モジモジしながら

「胸が大きくなったみたいで、ブラができないの」

オレとアキラは爆笑した

アキラが

「細いのに、胸デカくない?」


リカは真面目な顔で


「どうしよう?私今日ノーブラ?」


オレ達も真顔になった

垢抜けなくてドジで子どもッポイリカ

湯上がりの身体があまりにギャップがあった

スタイルがかなりいい


オレはポーとした

ん?兄貴ってリカとやったのかな?

リカって確実に処女だよな

オレはアキラが吸血鬼に見えた


リカを食うのか?

アキラが

「買ってきてやるよドンキでいいだろ?

サイズは?」

「えっとDの70」


「ライト行くぞー!オレ1人じゃに無理」


俺たちは歩いた

アキラが、

「身体は目立ったキズなかったな?」


え?やってないのか?

身体みてないのか?


アキラが

「リカの傷がこれ以上増えて欲しくないよ」


{ブレンダー買ってきて!スムージー作るヤツー!お願い}


「リカからおねだりのLINEだ、あいつ安い物はだだ捏ねて、買わせるんだよな」


オレ達は下着売り場で言い合ってた。

リカのサイズが細く割にカップが大きい。

無意識にお互いの好みの下着を探してた

完全なる勝負下着

オレらは爆笑した


リカに見せると案の定ほっぺを膨らませた

だけど

優しい顔で

「ありがとう」と言った

その時気がついた、

リカがありがとうを言う時は首を傾ける事

リカのクセだ

アキラは気がついているのかな?


リカは良かった、と言いながらお風呂から出てきた。

オレは

「どっちの下着にした?」と聞いたら


リカは今度は口を尖らせて、だまった

ほっぺをふくらませたり口を尖らせたり


リカの癖


女の子からしたらぶりっ子してる様に見えるだろな普段静かでどちらかとゆうとクールなリカ、男の子と話してる時この癖がでたら

女の子は敏感に反応しそうだ、リカは自分の癖に気がついてないのかな?


リカはアキラがあげた財布に中身を嬉しそうに入れ替えていた

何度もネックレスを触る無意識触ってるんだろうけど、俺はなんだか悔しかった

ピアスさえ空いてないリカ

指でずっとネックレスを触ってる

嬉しいんだな

アキラはホッとしていた

アキラが

「オレ明日からしばらく大阪行くから

一週間くらいかな?ショーと撮影があるんだ」


オレはいつもの事だから気にしなかったけどリカは寂しそうな顔をした

アキラが


「ライトと入れ替わりだな?

7月3日だろ?出発、夏休み末までか?」


私はそうか?アキラは定期的に仕事があるんだライトはアメリカにいくんだ

とても寂しかった


アキラが

「よかったよ、ライトとかぶらなくて、リカ一人にならないな」


私は

「なんか寂しいな」と言った


自分でも以外だった、いつもなら大丈夫だよってわらうのに。


私は凍っていた心が少しづつ解けて行くようなきがした



オレはもいつも通り複数の女の子から

LINEが来てた

アメリカ頑張ってとか

アメリカいく前に会いたいとか

オレは調子のいい返事を返してた

また、LINEが来た

横を見るとリカが寝ていた


「アキラ!リカ寝てるよ」

アキラはリカを抱えて自分の部屋のベッドに連れて行った、

実はリカが泊まるたび、リカがアキラといっしょに寝る事に少し苛立ちがあった一番嫌な瞬間だ

気にしない

オレはLINE見た


{ライト!今境駅前にいるんだけど、リカが大学生位の男と一緒にいるのアキラさんに報告した方がいいんじゃない?リカってそうゆう子だよ!}


あー、この子明日学校だからリカが泊まって無いと思ったんだな

たしか、熱れつなアキラファンだよなこの子


オレはアキラにLINEを見せた


アキラは

「やっぱりリカが心配だな

なあ、スピーカーでその子に電話して」


オレは電話した


【どうした?


リカがね男といたから、アキラさんにリカはやめた方がいいよって思って


で?リカは今どこ?


なんか、車に乗って行っちゃた!】


アキラが

【どうも今晩は、アキラです、何ちゃん?


あ、みさです。あの前アキラさんが表紙の雑誌にサインしてもらった一年一組のみさです


リカって俺の彼女のリカの事?


あ、はい。彼女って噂聞いて


そっかーリカが男の車に乗って居なくなったのか?オレそうゆう子無理だわ本当にリカなら別れよ


あ、えっと、別れた方がいいですよ?

リカいい噂聞かないしだいたいアキラさんと付き合うなんて、あり得ない



だよね、そんな女ならマジで終わりだわ

だけどね、リカは今俺のベッドで俺のパジャマ着て寝てるだよね

だから変だね?リカが駅前にいたなんて?】


アキラ酔ってるし、キレてるな


【あ、みさちゃん?ライトだよ

人違いみたいだね

ところでみさちゃんはアキラファン?

オレのファンになってよ

来月アメリカで大会なの、応援してほしいな

みさちゃんに応援されたいんだけどな



え?みさに?アメリカ大会?ライトってすごい、応援する


じゃあ、宜しくね!バイバイ】


オレはアキラに

「アキラ明らかにイヤミだったろ? むかついたんだろ?」と聞いた


アキラは

「ライトだって調子に乗せてたくせに

ムカついたんだろ?」


俺たちは笑って

リカを覗きに行った、枕を抱えてねていた


アキラが

「なんか、不思議なんだよな

彼女なんだけど家族みたいな感じで

妹を守る兄の気分

だけどたまに母親みたいで

下心ってゆうかなんかエロいことより

3人で笑ってるのがすごい幸せでさ

時々リカが可愛くてたまらなく思ったり

心配でしかたなかったり」


オレもアキラの言う気持ちがなんだかわかる

男2人で生活してきた

女の子の出入りは多かったけど、下心だ

リカは家に来た花みたいで

リカがいると部屋が明るい

だけど怪我をさせられてあんなLINEまで来て

だけど明るいリカが時々泣くから

守ってやりたくなるよな


アキラは

「オレが居ないあいだリカ頼むな」

そう言って部屋に入った


もちろん頼まれてやるよ

だけど今アキラはリカを抱いて寝てるだろうと思うと、悔しかった。



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