第4話占い
土曜日の朝だ、昨日はたくさんライトと話しをしたな何時間話したんだろう?
今日は、おばあちゃんと買い物
「恋かい?なんだか嬉しそうだね?」
そう言っておばあちゃんが笑った
「え?そうかな?」
おばあちゃんは
「素敵な恋をすると女の子は可愛いくなるものだよ
梨花も年頃だね、運命の相手ってゆうのは何かが違うんだよ私もね、結婚相手は両親が決めた人で、とても素敵な人だった
わたしなんかにはもったいないくらいだけどおじいちゃんに会ってね結婚を辞めちゃったんだよ、おじいちゃんとはまだ話しをしただけなのに私は初めて親に反抗したんだよ」
「どうして?結婚まで決まってたのに?」
おばあちゃんは空を見上げて
「どうしてかしらね」
そう言って笑った
私は思い出した
おじいちゃんが亡くなる時、意識があまり
はっきりしなくなった頃
「ミツは可愛いだろ?ミツを宜しく梨花」
そう言っていた事、おじいちゃんは死ぬまでおばあちゃんを可愛いと思っていた羨ましかった
おばあちゃんはお財布からおじいちゃんの若い頃の写真を出した
「男前だろう?」
いつも写真を持ち歩いて居たんだ
私はとても暖かい気持ちになった
私もそんな恋をするのかな?
{日曜日空いてる?映画でも見に行かない?あとは、ピクニック?どうかな?}
アキラからのLINEだった
私は{ピクニック!!}と返信した
その夜ライトから電話が来た
可愛とか好きとかそうゆう話しじゃない
スケボーが好きなんだリカは運動は苦手?とか
ケーキはショートケーキ?チョコレート?
好きな花はある?
俺は薔薇が好きなんだ、理由はわからないないけどいっぱいあると綺麗だろ?
他の花に負けない
薔薇が一番綺麗だと思うんだけど
なんだか薔薇は切ない気持ちになるんだ恋人の物って気がして
俺には縁遠いかなって
食べても太らなくて、痩せてるの恥ずかしいし身長もあんまり大きい訳じゃ無いから、服が似合うのを見つけるのが大変なんだ
髪が癖毛で長めだから、朝大変なんだとか
女の子は朝の化粧にどのくらい時間かかるの?とか、目玉焼きは半熟が好きだなとか
普通の話し
オレは今日もリカに電話した
他の女の子なら何人と付き合った?とか
年上と付き合った?とか
そんな話しが多い
リカは真っ赤な薔薇が好きだって
俺と同じだった
憧れてるって、真っ赤な薔薇の花束をもらうのに、子どもの時から憧れてるって
真珠が好きだって、真っ赤な薔薇に似合うからって
自分がもし死んだらウエディングドレスを着せて真っ赤な薔薇を敷き詰めて欲しいんだって
夢なんだって
死ぬ時の夢だなんて
ウエディングドレスで真っ赤な薔薇のブーケを持つ夢は?って聞いたら
なんだか、想像できないんだって
ショートケーキは途中で上のイチゴを食べるんだって
痛いとか、辛いとかって熱みたいに測れないでしょ?ってだからどのくらい我慢していいのかわからなくてって、料理してて手を切ったんだけど、救急車呼ぶほどなのかわからなくて小指が取れそうで、おばあちゃんが
救急車よんだって
カボチャを切ってたんだよって
どれだけ我慢強いんだよと思った
本当は少し聞きたかった、好きな人はいるのかな?とか、過去の恋愛は?とか
だけど、聞かなかった今までならすぐに
決めゼリフを言って落とそうとばかり考えるのに
よくわからないけどたくさん笑って電話を切った
LINEを開くと数人の女の子からメッセージが来ていた
{ライトに会いたいな}
{最近連絡くれないね?}
{声が聞きたいな}
とか、今までならニヤニヤしてたけど、なんかしらけた安っぽいセリフ
{ライト話してくれて、ありがとう}
リカからだった
オレはニヤけた
私は親友が出来た様な気分だった
ライトになら少し弱音を吐くかもしれないとおもった
なんでも明るくて、名前の通りライト暗い話しも照らして笑い話しにしてくれる
本当は聞きたかった、チャラいって自分で話すライトどんな恋愛をしてきたの?
アキラから私の事聞いてない?
だけどきけなかった
なんだか眠れなくて深夜番組をつけて見ていないのに、無音になるのが怖かった
3杯もココアを飲んで
アキラにサンドイッチでも作ろうかと思いそのまま気がついたら朝だった
私はウィンナーと卵焼き、ハムサンドを作ってアキラを待った
バイクの音がした
おばあちゃんに
「行ってきます」と言うと
優しい笑顔で
「気をつけてね」と言ってくれた
お線香の香りのする家の玄関で、少し足首に香水をつけた少し背伸びしたCHANE5番
お母さんの香り
初めてのデート心の中でお母さんに
行って来ますと言った
今年はまだ肌寒い5月
バイクは寒い
アキラは小さめのヘルメットを渡してくれた
「これでどうかな?」
スポット被るとピッタリだった
アキラは
「河原公園行くぞ!」と
私はアキラに捕まった、ゆっくり走ってくれる
公園のベンチに二人で座った
天気が良くて川がキラキラしていた
私は水筒に入れてきたコーヒーをアキラに渡した
「お、コーヒー持って来たの?」
私はアキラのリアクションに驚いた
そして
「サンドイッチも」と言うと
アキラはキョトンとしていた
そして
「可愛いカフェ行こーとか
パスタたべたいな?とかケーキ食べたいとか
言わないのね?」
そう言った
私が今度はキョトンとした顔をした
アキラは
「いただきます」と言ってサンドイッチを食べた
「当たり前にうまい!」
よかった、私はそう思いながら
自分のタンブラーのコーヒーを飲んだら熱くてかなり溢した
よりによってクリーム色のシャツを着ていて
シミになるし胸に溢れたコーヒーも熱くて
私はベンチから降りてジタバタした
首元が熱くて、だけど
熱いと言わずただジタバタしている私をアキラはしばらく見ていたけど
こぼした事に気がついたようで、持っていたスポーツタオルで拭いてくれた
そして爆笑した
アキラは
「サンドイッチ作ってくるなんて、女の子として完璧なのにコーヒーこぼしてジタバタして天然ってゆうか?ドジとゆうか
とにかく、リカは可愛いな」
私はただただ恥かしかった
アキラは私の事好きなのかな?
珍しいからなのかな?
するとアキラが
「リカってあんまり話ししないよな?」
そう言われてみたら、確かにアキラの前だと
変に意識して話しをあまりしなかった
「ねえ?リカってオレの事本気ですきじゃないでしょ?」
私は予想外な質問に戸惑った
「ちなみにオレは珍しく本気ですけど」
ん?珍しく?
私は引っかかった
「珍しく?」
するとアキラが
「オレ自分から好きにならなくて、だいたい相手から好きになってくれるからまあいいかなって付き合ってきた
まあ、弟のライトはかなりモテるから常に女の子いてさ、あいつはチャラいからな、だけど好きな子の話しは聞いた事ない
彼女はいてもさ、
オレはモテる方じゃ無いけど
ライトと同じで彼女はいても好きじゃ無いかなってね、だけど
リカはリカがオレを好きじゃなくても好きだなって思って」
私は思わず
「アキラって近寄りにくいもんね」
と、言った
アキラは
「人が好きだって話ししてんのにその返しかよ、おいリカ?」
私は
あ!っとゆう顔をしてしまった
アキラは笑った
「なんで?アキラは私が好きなの?」
するとアキラは半笑いで
「それは、リカには分からない事だろうな」
話しをしない、ドジ、私を好きになる理由がサッパリわからない
私はもうわかんないからいいや
と川に向かって走った、情けないことに川ギリギリアウトで滑って転んだ
膝から血が出て川に流れて行く
私はなんだか情けなくなくなってそのまま川の中に座り混んで泣きたくなったパックリ切れた膝のせいか?掌に埋まる砂利のせいか
心が痛いのか?
私は小さな声で
「痛いよ」
と言った
アキラはふざけてるんだと思いゆっくり近づき、私の膝と掌から流れる血を見て
急に
「ほらだから、だからだよ」
そう言った
私は項垂れて、涙が数粒落ちた
だけど自分で立ち上がり
涙を手で拭いた、顔に血がついたようだった
アキラは
「リカ?痛い時は痛いって、辛い時は辛いって言わないと、壊れちゃうよ?」
私は少し大きな声で
「私はリカだもん、誰でもないリカだもん
強いもん、何にも負けない」
何故か口から出た言葉がこれだった
アキラは
悲しそうな顔をして、
「分かった、分かったから、もう分かった」
そう言ってビチョビチョで血だらけの私を抱えてベンチまで戻った
アキラは
「ちょっと分かるよリカの気持ち強く無いとやってけない弱さなんて誰にも見せたくない」
そして近くの水道で私の手と膝を洗った、
アキラのスポーツタオルで膝を押さえた
しばらく沈黙が続いた
私はアキラに
「ごめんなさい」
と言った
アキラは
「なんで?ごめんなさいなの?」
と聞いた
私は
「迷惑かけて、、」と
するとアキラが
「好きじゃなくてごめんなさいじゃない」
と言った
私は黙ってしまった
アキラは私の頭をポンポンと叩くと
「オレには甘えられない?」と聞いた
私は「わからない、、」と答えた
「ゆっくりでいいから」
アキラが答えた
気がつくとアキラのスポーツタオルは真っ赤になってしまい
アキラが医者だな、と近くの病院に連れて行ってくれた
私は6針塗った
「痛かったね」とアキラが言った
私は何度も頷いた
アキラが「今日はゆっくり休みなね」
と送ってくれた
アキラはわたしが家に入るまで見ていた
自分でアキラに対する気持ちに整理がつかない
自信がないのと、アキラが私を好きになるわけないとゆう思い
何故か悲しかった悲しく
ライトに電話した
私は泣きじゃくっていた
「転んだよー!6針縫ったよー痛いよー!痛い
ライトのバカ〜!痛いよー」
自分でも、ただ思った感情を自然にぶつけられる事に驚いた
アキラの前ではカッコつけてたのに
リカが泣きながら電話をしてきた
転んだってオレはリカの家を知らないし
とにかく近くの公園に行った
膝と手に包帯を巻いたリカがベンチに座ってた
オレは
「どうした?なにがあった?」
心配な気持ちがいっぱいで聞いた
するとリカは
「走ったら、転んだ」そう答えた
リカの顔を見ると、ホッペを膨らませて
怒っているようだった
オレは笑った
するとリカが泣き出した
「痛いのに!ライトのバカ」
俺はホットしたし、嬉しかった
リカが膨れて怒って泣いてて
オレをバカと言ってるまるで、どうして?
守ってくれなかったの?とワガママを言われているようで嬉しいかった
私はライトにどうして剥き出しなままなのか?分から無かった、だけど罪悪感も気も使う事もない、スッキリした気分だった
「占い?言ってみる?この近くに良く当たるって所あるよ」
「うん!!」
リカは子供見たいに返事をした
私はまるで小さな子供になった気分だった
空が紫に変わってく、オレンジと混ざり綺麗な雲の影ができた
勝手に占い=紫と思っていた私は占い日和だと思っていた
薄暗いカーテンを開けると普通の部屋だった想像と違った、普通の格好の50代位の女の人が座ってた
私達はあえてなにもいわないで
2人の事を教えて欲しいと言った
占い師の人は何も聞かず、うっすら微笑んだ
そして貴方達は前世で恋人同士でした、きっと初めて会った時から知ってる様な気がしたでしょう、でもかわいそうな事に死に別れています生まれ変わったら一緒になろうとゆう念がかなり強かったようですね
すると占い師の顔が曇った
残念だけど貴方たちの未来が見えません
2人とも、今求める事を存分生きなさいせっかく又会えたのだから
今の幸せがどのくらい続くかわかりませんが
あまり長く無いでしょうそして、貴方達を引き裂こうとするものばかりです
お互いの事をもっと良く見なさい貴方達は
お互いをどう思っているのか?まだわかって無い、時間は少しです少しの間しか一緒に
過ごせ無いでしょう
お代は今日はいらいわ
占い師は俺だけにこっそり
彼女、30歳あたりから先は見えないわ
と言った
そこの薔薇を一輪持って帰りふなさい
その薔薇をどうするかは2人で考えなさい
私は本当に代金を払わず薔薇をもらった
俺はなんとなくしっくりきていたリカが
30位までしか生きない気がすると言ってた
死ぬ時はウエディングでドレスがいいって
赤い薔薇が好きだって、言ってたじゃないか
俺たちは公園のベンチで一輪の薔薇をどうするか話し合った
俺はリカの耳の上に髪飾りのように髪に刺した、リカは
「痛い」と言った薔薇はトゲだらけだった
リカは真面目な顔で
「薔薇のトゲを一緒ににぎろうそして血が出たら握手しようほらなんか映画みたいに」
オレは
「リカは占いの話し信じる?」
聞いてみた
リカはわからないと答えた
オレ達は薔薇の茎を強く握った、血が滲んだ
その手を重ね合わせた
何故かオレは涙が溢れた
リカも同じだった
リカはゆっくりオレに軽くキスをした
まるでリカじゃないみたいだった
俺たちは薔薇の花びらを一枚づつとり風に乗せた全ての花びらが夜の風に消えた
薔薇の茎はリカがその場所に埋めた
そしてリカは言った
「私、ライトのお兄さんと付き合ってる」
俺は血が滲んだ手が痺れる感覚がした
私はライトにキスをした、なんだか
無意識だった、自分があんな事をするなんて
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます