第2話 第1クォーター
「第1
ギャラフトは
1回目の攻撃で、先攻の
エイクマンさん、ここまでの両チームの闘いぶり、いかがでしょうか?」
「ブレイザーもライアンも、悪くないと思うんですが……両チームの
ここまで勝ち上がってくるチームというのは、攻撃だけで勝ってきたということはまずなくて、ギャラフトは防御もよいチームが勝ち残るものなんです。
それにやはり、
「さあ、ここでブレイザーはパスプレイを選択……パス
「
ここまでSTのオフェンスラインの選手もふんばっていたのですが、一角が
ブレイザーには、それが見えていたので、近くの選手への短く速いパスでしのいだんでしょうね」
「次のプレイもパスですね……おっとまた
ブレイザー、たまらずフィールドに倒れてボールを
「危ないですね。あわやQB
いくら
あまり残り時間がないのでパスで稼ぎたいところでしょうが、
「おっとここで、ブレイザー、またパスプレイだ!
あーっ、インターセプト! インターセプトです!!
攻撃権のあるチームのボールを防御側が奪うのがインターセプトですが、いまのパスは不用意だったでしょうか、エイクマンさん?」
「うーん。いまのプレイは……
ブレイザーの肩ならば、十分、
「リプレイがでますね……」
「あ、これは
「この
おっと、ただいま、
腕部のようですね。インターセプトしたときにタックルを受けて、倒れて手をついたときに負荷がかかり過ぎたようです。
打撲扱いであれば戦線に復帰できますが……ああ。どうやら骨折扱いのようです」
「ギャラフトのロボットはプレイヤーの能力だけでなく、肉体もシミュレートしているんです。
ロボットにかかる負荷や衝撃をセンサで絶えず感知し、人体各部の強度と照らし合わせてAIが判定をくだしているんですね。
だから、ロボットである分身がプレイしてくれて、いくら本人が怪我をしないからといって、受け身を取ったり防具のあるところで衝撃を吸収する技術は必要なんです」
「いまのは、負傷退場だとAIが
インターセプトした選手には気の毒なプレイとなってしまいましたが、これは試合の流れを変える大きなプレイとなりました」
「失点を覚悟していた
逆に、得点できなかった
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