第3話 第2クォーター

「けっきょく、劇的なインターセプトでSTタイタンズの攻撃が終わってしまった第1Qクォーター


 BEイーグルス攻撃のまま、陣地を入れ替えて第2Qクォーターがはじまっています」


 注目のBEイーグルスの攻撃……スナップされたボールを受け取ったQBクォーターバックライアンはRBランニングバックにわたして……ランです、ランプレイを選択しました」


RBランニングバックはボールを走ってランで運ぶのが仕事のポジションですが、BEイーグルスRBランニングバックは今シーズン、ボールを持って走って獲得した距離ラッシングヤードがリーグトップです。


 今日も、そのBEイーグルスのランをどうSTタイタンズが止めるのか大変興味がありますね。


 STタイタンズ防御陣ディフェンスチームにいまのプレイを分析したディフェンスコーディネーターから、指示がとんでいるところじゃないでしょうか」


BEイーグルスは、着実にボールを前に運んでいます。次はどんな攻撃が予想されますか?」


「そうですね。私なら、ランで進んで様子を見ますね。それで……」


「またランです。エイクマンさんのおっしゃる通りでした。


「いいですね。このRBランニングバックは本当に安定感がありますよ。


 QBクォーターバックも、ボールをたくしがいがあると思います。


 いまもSTタイタンズディフェンスの選手2枚が止めにいってるんですが、さらに後ろの選手まで引きずりながら前進ゲインしています……レギュラーシーズンでもそうでしたが、本当に止まらないですね(笑)」


「次のプレイは、パスを選択してきました、ライアン……パス成功コンプリートです。


 この人は背が低くQBクォーターバックには不利といわれながらも、パス成功率が高いことで定評があります」


「いまもBEイーグルスのオフェンスラインがいい仕事をしていて、STタイタンズ防御陣ディフェンスおさえていました。


 それもあって、落ち着いて投げることができましたね、ライアン。


 さっき解説が途中になってしまったんですが、ランプレイが続いた後にパスプレイをはさまれると、受け身である防御陣ディフェンスは反応が遅れてしまう傾向にあるんですね。


 そろそろパスが来るぞ、と頭では思っていても、どうしても。


 効果的な攻撃オフェンスですよ、BEイーグルスは」


「最後もランプレイ。RBランニングバックがなんなくSTタイタンズのゴールラインに走り込んで得点タッチダウンです。


 先制したのはBEイーグルス


 STタイタンズは反撃の狼煙のろしを上げることができるでしょうか?」


STタイタンズにとっては、第1Q終盤のインターセプトが非常にやまれますが……まだ前半戦、時間はたっぷりあります。


 ここは切り替えてほしいですね」

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