Another story7〜文化祭本番編2〜


ビー!っと舞台が始まるブザーが鳴り響きゆっくりと幕は上がった。語り手が口上を述べているのを詩花は舞台袖から見ていた。


「詩花ちゃんそろそろだね……大丈夫?」


「うん大丈夫……絶対成功させるよ」詩花はそう言ってそっと舞台へ出て行った。



「シンデレラ!シンデレラは居ないの!?」


「シンデレラ!全く何をしているの!」


「お姉様、お母様お呼びでしょうか」


「遅いわよ!全く……」


「ご……ごめんなさいお母様、お姉様」


「まぁいいわ。今日はお城での舞踏会なの。ドレスに着替えるから手伝いなさいシンデレラ」


「は……はい!」 このセリフを言い終えたあとブザーが鳴り幕が降りた。


「っはぁ〜緊張したぁ……!」


「いい感じだったよ!衣装班さん次の衣装お願い!」 クラスメイトのその声を聞きながら詩花は近くにあった椅子に腰掛けた。すると「詩花おつかれ。いい滑り出しじゃん」と蓮が声をかけてペットボトルに入った水を渡してきた。その声に小さく笑みを浮かべた詩花は「ありがとう蓮くん。」と告げペットボトルを受け取り1口飲めば小さく息を吐いた。


「詩花ちゃん準備できてる?」


「あっうん!次は舞踏会に行く2人を見送るんだよね。」


「そうそう!次の衣装は……」


「大丈夫!この下に着てるよ」


「さすが詩花ちゃん!よーし皆次のシーン行くよ!」


「「おー!」」と詩花はクラスメイト達とハイタッチをしながら告げ次のシーンへと視線を向けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る