Another story6〜文化祭本番編1〜


それから数週間、詩花たちは演技の練習や大道具の組み立て、衣装作りなどで怒涛の期間を過ごした。 そしてついに迎えた文化祭に生徒達は浮き足立っていた。



「いやードキドキするね……」とクラスメイトの1人が言えば「確かに」「大丈夫だって!いっぱい練習したし!」「あっねぇねぇ詩花ちゃん来たよ!」「おはよう詩花ちゃん!」と数人のクラスメイトが告げた。詩花は笑みを浮かべ「うん。おはよう皆。今日は頑張ろうね」と告げればクラスメイト達は「おー!」と返事をした。



数時間後、詩花たちは衣装に着替え体育館の舞台袖に立っていた。緊張の顔を浮かべる者、楽しみなのか笑みを浮かべる者、クラスメイト達の反応を見ながら詩花は息を整えた。「詩花ちゃん大丈夫だよ。」「いっぱい練習したもんね!」「頑張ろう!」と告げてきたクラスメイト達に詩花は頷き笑みを浮かべた。



暫くして体育館全体にブザー音が響き司会進行役の生徒会の生徒が「只今より開演致します」とマイクを通して告げた。その声を聞いた詩花たちは「よっしゃあ!」「頑張ろうね!」「お前セリフ忘れんなよ?w」とザワザワと話していた。詩花にとってこの聖蘭学院での初めての文化祭が今始まった。緊張した面持ちの詩花を見た蓮は詩花の肩を軽く叩き「大丈夫だ。あんなに練習したんだから」と告げた。その言葉に詩花は頷き「そうだね……頑張ろうね蓮くん」と告げ、舞台の方を向いた

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