Another story 3〜文化祭準備編3〜

数日後、クラスTシャツが届き教室はザワついていた。「これ詩花ちゃんのデザインなんだよね?すごく可愛い!」「ほんとほんと!」と詩花を取り囲んでクラスメイトが話していると「よーしじゃあクラスTシャツも届いたし更衣室で着替えてから練習に入ろ!」と1人の女子が告げた。その言葉を聞いたクラスメイト達は頷きそれぞれ更衣室へと向かった。



「じゃあまずは継母役と意地悪な姉のセリフから!」

「はーい。えーっと……シンデレラ!シンデレラは居ないの?」

「シンデレラー!」

「全くトロい妹ね」

「うん完璧!じゃあ次詩花ちゃん登場シーン行けそう?」 クラスメイト達の演技を見たあと1人の女子が問いかけてきた。詩花は小さく頷き「いつでも大丈夫だよ」と答えた。演劇部のクラスメイトは笑みを浮かべ「じゃあ早速いってみよう!」と告げ、詩花は台本を開いた。


「えっと……お母様、お姉様お呼びでしょうか」

「遅い!全く何をしていたの!」

「ご……ごめんなさいお母様……」

「まぁいいわ。シンデレラ今日は舞踏会の日よ。ドレスの準備は出来てるのかしら?」

「は……はいお姉様」

「はいカットー!うんうんいい感じ!本当は意地悪な姉役がシンデレラの肩を押すんだけど今回は無しにして近くに寄るだけね!」と演劇部のクラスメイトが楽しげに告げた。詩花は「ありがとう……助かるよ」と答えれば継母役のクラスメイトは「詩花ちゃんの演技とっても上手だった!」と近寄りながら告げ、詩花は嬉しそうに微笑んだ。 蓮は「なぁ俺の出番まだ?」と不満げに問いかければ詩花はくすくすと笑いクラスメイトは「もう少しあと!王子様は黙ってお姫さまを見てなさい!」と告げ、蓮は少し拗ねたような表情浮かべた。


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