第24話 蓮からの告白と悩む返事

蓮からの告白を受けたその日、詩花は午後の授業に手付かずで。放課後になってもぼーっとしながら帰路へついた。『……お母さんかお父さんに相談しようかな』と考えれば少し早歩きになった。


「た……ただいま」詩花は玄関先で告げればリビングから父が顔を出し「おかえり詩花。」と告げた。

「お父さんただいま。今日お仕事早かったんだね」

「あぁ。ほら早く着替えておいでおやつにしよう」

「うん。分かった」そんなやり取りをした後詩花は着替えに向かった。


暫くして着替え終わった詩花はリビングで父と2人でお茶をしていた。詩花の様子に父は少し首を傾げたあと笑みを浮かべ「詩花、何かあったかい?」と問いかけた。詩花はその言葉に肩を揺らしたあと「実は……」と話し始めた。

詩花の話を全部聞いたあと父は「詩花はその子が好きなのかい?」と問いかけた。詩花はその言葉に顔を赤くさせながら小さく頷いたが、すぐに俯き不安げな声色で呟いた。

「でも……少し怖くて……」

「怖い?どうして?」

「……アレが見えちゃうから……嫌われるんじゃないかって……」

「そんなの気にする事ないよ。それより詩花はどうしたい?」

「私……私は蓮くんと付き合いたい……!」

「うん。いいと思うよ。詩花がしたいようにすればいい」その言葉を聞いた瞬間、詩花は笑みを浮かべながら頷いた。『明日、蓮くんに返事をしよう。ちゃんとまっすぐ目を見て伝えよう』そう心の中で呟き「ありがとうお父さん。私頑張る」と父に笑顔で告げた。その言葉に父は頷きそっと詩花の頭を撫でた。

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