最強の聖属性の剣
俺は、ゲイルチュールを召喚。
スコルに聖属性付与をお願いした。
「分かりました。そのゲイルチュールさんに付与すればいいのですね」
「ああ、そうすれば『シグチュール』になるはずだ」
以前、フェルナンデスを倒した力だ。あの時は戦いの最中だったから、詳細は見れなかったけれど今なら見れる。
スコルが俺のゲイルチュールに聖属性を付与してくれた。すると“つるはし”は、明らかに形状変化。
それは“剣”となった。
[シグチュール]
[攻撃力:1000]
[効果]
オーディンの聖剣。ゲイルチュールに聖女による聖属性が付与されると、このシグチュールを使用可能になる。
①武器の属性が任意で『聖属性』となる(解除も可)
②この属性はディスペル不可
③使用者のレベルに応じて攻撃力が最大10倍アップする
④物理攻撃時、トリプルアタック判定となる
⑤防御時、防御力を大幅にアップする
シグチュールの持続時間は十分である。
これが『シグチュール』の詳細か。ようやく見れたぞ。
ていうか、予想以上の強さだな。こりゃ。
俺は、剣を握りしめて突撃していく。
おぉ、思った通りだ。
背中に翼が生えたかのように身が軽い。
『――ヴォォォォォォ』
ブラッディローズが市民を襲っている。野郎、魂を吸い取ってやがる。その前にぶっ倒してやる。
「くらえええええッ!!」
斬撃を飛ばすとブラッディローズを真っ二つに出来た。……こりゃ、凄い火力だ。弱点も相まって一撃とはな。
残り一体!
このまま加速していく。
俺はジャンプして屋根に飛び乗り、邪悪な気配を追っていく。……どこだ、どこにいる。
『ヴゥゥゥゥ……!』
あっちか!
直ぐに邪気の方へ向かっていく。
商店街の通りに最後のブラッディローズがいた。三人の一般人を一気に襲っていた。なんてヤツだ。
「させるかァ!!」
シグチュールを強く振りかぶって、俺はブラッディローズに斬撃を浴びせた。これも余裕の一撃で葬った。
討伐完了!
ふぅっと安心していると、周囲の人々から歓声が上がった。
「おおおおおお、すげえ!!」「少年、やるなあ!」「おいおい、あの男の子がやったのか」「あの光る剣はなんだァ!?」「変わった剣だな」「噂の大賢者様じゃね~?」「さっきの死神はなんだったんだ」「助かったんだから、いいじゃねえか!」「そうだな。あの美少年に感謝だ」
握手を求められ、俺は照れた。
人々を守るって気持ちが良いな。
いつしか、ブレアが駆けつけてきていた。彼女は息を切らしていた。
「ラ、ラスティ! 上空で何があった!?」
「すまん、ブレア。ニールセンと戦っていた」
「ニ、ニールセンと!? ヤ、ヤツが来ていたのか」
「フェルナンデスを倒したからな。わざわざ単独で乗り込んできたんだろうな。ヤツは、ブラッディローズという死神を三十体も召喚して、街を襲わせた。俺たちが何とかしたけど」
「見ていた。さすがラスティだ。スコルさんやエドゥ様もありがとうございます」
素直に感謝するブレア。
そう褒められると更に照れるのだが。悪い気はしない。
けれど、多少なりとも街に被害が出た。人的被害も。
「俺がもっと上手く立ち回れていればな……」
「いや、これは戦争なんだ。ひとりでどうこうできる問題ではないよ。ラスティ、いったん城へ戻れ。ここは私に任せてくれ」
「ありがとう、ブレア。お言葉に甘えるよ」
「これ以上、ニールセンの好き勝手にはさせない。グラズノフ共和国も立ち上がり、ドヴォルザーク帝国に加勢するかもしれん」
「マジか!」
そうなれば、帝国の勢いも増すし……ニールセンは迂闊に動けなくなる。戦況がガラリと変わるぞ。
そうか、共和国の力を借りるという手があったか。
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