第6話 小説を書く
小説を書くことは、自らが生きた証を残すことになるとともに、文字で表現することによって自らを成長させてくれるものであると思う。現状維持のままでは成長したとは言えない。だから、一歩でも半歩でも、たとえ1センチでも1ミリでもいいから前進することが大切で、私にとってその手段が小説を書くということだった。
敬太郎は無我夢中で一心不乱に小説を書いた。思いの丈を原稿用紙にぶつけた。
小説が完成したときには日付が変わっていた。12月25日のクリスマスを迎えていた。敬太郎にとって、何物にも代えられないクリスマスプレゼントとなった。
その出来栄えに満足した敬太郎は、その処女作をどこかしらのコンテストに応募してみようと考えた。たとえ評価されなかったとしても、今回はそれでいい。でも、いずれは大きな賞を取って、「“元”地方公務員の新進気鋭の小説家」なんてキャッチフレーズで華々しくデビューする姿を妄想して思わずにやける敬太郎であった。
敬太郎の夜明けはそう遠くないだろう。
小説を読む生活を送るうちに、だんだんと私も文字で自己表現してみたいと思うようになり、勇気を出して一歩踏み出してみた。
小説を書くことは読むことよりもはるかに体力的にきつく、療養中の身体にはかなりこたえた。でも、精神的には満足感を得ることができた。今の段階では自己満足で十分だ。
うつ病が治って社会復帰できたら、どこか遠くへ出かけてみたい。四国や沖縄なんていいかも。それとも、思い切って海外か!
それなら、新婚旅行で行ったトルコのイスタンブールへ、今度は家族で行ってみるのもいいだろう。
そして、イスタンブール 塚本タカヲ @TJ_mh
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