第8話
「お、おはようござます!!ご主人様!すみません!寝過ごしました!!」
「神響が珍しいな寝過ごすなんて。昨日夜更かしでもしたのか?」
「夜更かしはしてません!ちゃんといつものように午前0時前にはベッドに入りました!」
「じゃあなんで寝過ごすなんていうことをやらかしたんだ?」
「あの、ご主人様。怒ってますよね……?」
「なんで怒ってるって思うんだ?別に怒ってないが?」
「だっていつもならご主人様は『そうか。次からは気をつけてな』って笑って許してくれるので……」
「だって俺の専属メイドになった時から寝過ごすなんてことしたことないだろ?だから気になってな」
「ほんとですか……?」
「ああ。そもそも起こしてもらってる身なのに寝過ごした瞬間怒るとか何様だよって話だろ?」
「ご主人様、優しすぎますよ。ほんとに」
「そうか?普通だと思うが。で?なんで寝過ごすなんていうミスをしたんだ?」
「私、いつも目覚まし時計を枕元に2個、私の部屋の机の上に3個置いてるんですが、昨日寝る時に目覚ましをセットするのを何故か忘れて寝てしまったんですよね。それが原因です」
「なるほど〜。まあ、次から気をつけてな」
「はい。肝に銘じ、心に刻みます。次からは2度とこのようなことがないようにします」
「そうか」
「それじゃあ今から急いで朝ごはんを作りますね」
「おう。別に急がなくてもいいぞ?神響がケガするといけないし」
「料理を作る時にケガをしたことがないので大丈夫です!」
「ケガする前とかはそうゆうセリフを言うものだよ。それに今日は何もない日なんだからゆっくり作ってもいいんだぞ?」
「それはそうなんですけど、ご主人様を空腹の状態で長時間待たせるわけには……」
「別にいいよそれぐらい。俺は神響がケガをする方が嫌だな」
「……わかりました。ならいつも通りに作りますね」
「じゃあ俺は神響の料理姿でも見てようかな」
「ご主人様に料理をしてるところを見られるのは……その……恥ずかしいです……」
「だめか?だめなら俺は自分の部屋に行くけど」
「い、いえ!だめじゃないです!」
※※※※※※
「料理している時の神響、かっこよさの中に可愛さが垣間見えたな」
「どうゆうところが可愛かったんですか?」
「例えば、卵を割る時に『卵さん、すみません』って言いながら割るところとか、みそ汁を作ってる時に『熱さはどうですか~?』って具材に呼びかけてるところだな」
「~~~~~~!そ、それは昔の癖で……!」
「まじめに可愛かったぞ」
「~~~~~~~~~~~!」
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