第2話

「お帰りなさいませ♪お兄様♡今日はお早いんですね♪私、嬉しいです♪」


「えっと、どうしたんだ?」


「お兄様!私、前にも言いましたよね?帰ってきたらまず初めにすることは?以前のようにやり直ししたいんですか?」


「今日は頭に闇音の”S"の髪飾りをつけてるんだな。なんか可愛いな」


「えへへっ♪お兄様に気づいてもらえました♪私、嬉しいです!」


「それで?どうして『ご主人様』じゃなくて『お兄様』なんだ?」


「インターネットで調べものをしている時に『妹系メイドであなたのご主人様のハートを鷲掴み!』という広告を見かけましたので」


「なるほどね。とゆうか一瞬デジャブを感じたんだが気のせいかな?」


「気のせいですね。ところでどうでしたか?私の妹系メイドは。髪飾りをつけて妹感を出してみたんですが……」


「残念でした。不合格です」


「なんでですか?!」


「俺、”お兄様”派じゃなくて”お兄ちゃん”派なんだよね。そして妹感がめちゃくちゃたりない。妹なら敬語は使わないし、俺に飛びついてくるべきだったな」


「ぐむむっ!もう一度やらせてください。このままだと私、何かに負けた感じがして夜も眠れません。いいんですか?ご主人様専属メイドが寝不足でも!注意力が散漫になりミスをたくさんしてしまいますよ?」


「はいはい。わかったから。んじゃ俺は外に出ればいいと」


「そうです」


~テイク2~


「お兄ちゃんお帰りなさい!えへへっ!抱き着いちゃった♡今日は早いね!私、お兄ちゃんが帰ってくるの楽しみにまってたんだ~!」


「ただいま。”S"の髪飾り似合っててかわいいぞ!」


「えへへっ!お兄ちゃんに気づいてもらえた!嬉しい!お兄ちゃんはわかってると思うんだけど、私の名前のイニシャルなんだ~」


「そうなんだ」


「うん!」


「もうこのままでいい気がする」


「いいわけないですよ?!とゆうか、これ、ただの妹になってませんか?!」


「確かに。薄々は気づいてはいたんだが、可愛すぎてまあ、いっかってなってたわ」


「気づいていたのなら止めてくださいよ!!」


「ノリノリでやってたのに急に止めるのは失礼かなと。そう思って空気を読んだんだが」


「そうゆう時は読まなくていいんですよ?!」


「まあ、合格したんだからいいじゃん」


「素直に喜べないんですが!!」


「なあ、月1でこうゆう日、作らないか?」


「作りませんよ?!」

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