メイドとの日常~あなたの心をつかんで離さないメイドな女の子~

猫と犬が好き

第1話

「おかえりなさいませ♪ご主人様♡今日は遅かったんですね」


「えっと。何やってるんだ?神響しんきょう


「ご主人様。まず初めにすることはご主人様の専属メイドの私の格好を褒めるところからでは?やり直しです。もう一度外に出てください」


「マジで?」


「はい。ご主人様早く外に出てください」


〜テイク2〜


「おかえりなさいませ♪ご主人様♡今日は遅かったんですね」


「ただいま。神響、似合ってて可愛いぞ」


「ご主人様、それだけですか?ほんとうにそれだけでいいんですか?」


「ちょっと待ってくれ」


「わかりました。なら10分待ちますのでその間に答えてください。答えられなかったらテイク3です」


「……あ。今日はポニーテールじゃなくツインテールなのか」


「はい、正解です」


「なんで髪型を変えたんだ?」


「今日買い物に行った際、電車の中で『今、ツンデレメイドが熱い!』という広告を見まして。調べてみたのですが、ツンデレは私には無理でしたのでせめて格好だけでもと思ったのです」


「え?なんで?」


「ご主人様に『い、言っておくけど!アンタのためにご飯作ったわけじゃないんだからね!』とか『あ、アンタのために起こしたわけじゃないからねっ!勘違いしないでよねっ!』なんて口が裂けてもいえませんからね」


「でも、そこまでやったんだったらツンデレが言いそうなセリフの1つぐらい言って欲しかったけどな」


「ご主人様がそこまで言うならやりますが……。怒らないでくださいね?」


「わかった。約束するよ」


「ではやりますね……。”あ、アンタの帰りが遅くても寂しくないんだからねっ!”……冗談です。とても寂しいです」


「めちゃくちゃ可愛いんだが!」


「ありがとうございます。ですが、私の心が申し訳なさとその他もろもろによって支配されるのでツンデレメイドは今でおしまいです」


「そっかー。ならしょうがないな」


「私の我儘ですみません」


「気にしなくていいよ~」


「ありがとうございます。私、ご飯を温め直しますね」


「はいよー。じゃあ俺は部屋に荷物を置きに行ってくる」


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