#23 美人教師の純情(笑)
文芸部でキョウコちゃんのハートを掴んだ後、キョウコちゃんに引き摺られる様に強引に連れ出された俺は、なぜかキョウコちゃんの運転する車に乗せられている。
「あの・・・これからドコへ連れて行かれるんですか?」
「私の自宅だ」
「え? なぜ?」
「今日はな、週末だし飲みたい気分なんだ。 私に付き合え、水元」
「いや俺、キョウコちゃんの生徒で未成年ですよ?」
「別にお前はお酒を飲む必要はないぞ。 ただ私がお酒を飲んでいる間、相手をしてくれるだけでいい」
「はぁ・・・」
強引なのはいつもと変わらないが、その表情はドコか晴れ晴れとしているように見える。
う~ん、さっきまでは情緒不安定気味だったけど、今は落ち着いている様に見えるし、大丈夫なのかな。
途中でコンビニに寄って、ビールとおつまみを買ってから再び車に乗って、キョウコちゃんの住むマンションへ移動した。
キョウコちゃんは仕事用のバッグと買って来た物をリビングのローテーブルに置くと「着替えてくるからその辺に座って待っててくれ。すぐ戻るから」と言って、寝室と思われる部屋へ行ってしまった。
手持無沙汰になってしまった俺は、買って来た物を冷蔵庫へしまったり、シンクにあった食器などの洗い物を片づけたりした。 それでもまだ戻ってこないので、冷蔵庫に有るもので、おつまみに焼きそばとサラダを作り始めた。
鼻歌交じりで料理をしていると、20分ほどで着替えたキョウコちゃんが戻って来た。
「待たせたな。 で、どうだ? 水元はこういうの好きだろ?」
戻って来たキョウコちゃん、何故かメイド服を装備していた。
髪型もメイド服に合わせてツインテールだ。
「ど、どうしたんです??? 確かに好きですけど・・・・」
「私だってな、やる時はやるんだぞ」
メガネ美人でスタイル完璧なキョウコちゃんのメイド服
確かに破壊力はばつぐんだ。
しかし、歳を考えて欲しいものだが。
「あのキョウコちゃん、確かにキョウコちゃんのメイド姿は破壊力ばつぐんで凄く可愛いんだけど、気でも触れたんじゃないかって心配なんですが」
「あのな水元、お前は私のことを女のくせに粗暴で残念な行き遅れとか思ってるのだろうけどな、私にだって
あ、自分で
散々BLの尊さがどうのこうの叫んでたくせに。
「それに水元、土田がスク水を着る様になったの、あれはお前が仕組んだのだろ?」
「まぁそうなんですが」
「正直に言うとだな、土田を見た時「羨ましい!」と思ったんだ。「私も着て授業したい!」ってな。だから今日は私の想いを水元にぶつけてみようと思ってだな。 あ、スク水は土田と被るから今日はメイドだけどな」
ちっとも
こんなイカレた変態が教師とか、ウチの学校大丈夫なんだろうか
っていうか、この人だけだよな?こんな教師。
「はぁ、分かりましたよ。 これも主人公としての役目だと思って、今日はメイドのキョウコちゃんを可愛がってあげますよ」
「おおそうか!では早速・・・」
床に正座して居住まいを正したキョウコちゃんは、「んんっ」と喉の調子を整えると三つ指を着いて猫なで声で
「お帰りなさいませご主人様♡ お風呂になさいますか♪ お食事になさいますか♪ それとも・・・」
「おいコラ待て、いきなり振り切り過ぎでしょ!」
俺のツッコミを無視してキョウコちゃんの暴走は止まらない。
「うう、お許しくださいご主人様! ああ、粗相したキョウコに罰を与えると言うのですネ☆ わ、分かりました・・・優しくお願いします♡」
そう言って四つん這いになったキョウコちゃんは嬉しそうに俺にお尻を向けて、スカートをペロリとめくった。
現れたのは、白と水色の縞パンだった。
どうやらキョウコちゃん(29歳独身)は、俺にお尻ペンペンの折檻をおねだりしている様だ。
因みにキョウコちゃんはまだ1滴もアルコールを飲んではいない。
どうも俺が相手にしていたのは、美人高校教師の仮面を被ったメス豚だったらしい。
そう
俺は罪作りな男、ノリオ。
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