自死した親と残る子
人生80年もいらない。18年ならよかった。
後を追うこともできずただ怖がりな私は、今も一人この身が果てるのを待つだけだった。
親の死から一週間。
私は何も食べずに布団に包まり続ける。
親の死から二週間。
なぜだかまだ死ねない。
親の死から三週間。
他人に助けられた。
親の死から四週間。
死ねなかった。
当たり前に死ねなかった。
誰かが言った。「あなたは死ぬにはまだ早い」と。私の死に際くらい私が決めたかった。
そんな私に親の遺書を見せられた。自殺した理由は分からなかった。けどただ生きてと記されてあるそれは私をより苦しめた。
夜が来る。今後も当たり前に生きてかなければならないみたいだ。
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