第4話 とっても元気なクマの赤ちゃんですね。

 破水は予定日よりも早くやってきた。


 元々人間の赤ちゃんよりも、お腹の中で成長する時期が短く、有難いことに出産の時にママへのリスクが低いとのこと。殆どが安産らしいのだ。


 病院に電話を入れ、破水したことを伝える。

 まさかの時のために準備している入院セットを持ち、病院へタクシーで向かった。


 流石に低リスクとはいえ、緊張している私。


 心臓はばくばくしてます。


 受付を済ませ、分娩室に入ったらもう弱音を言ってる場合じゃありません。


 とにかく、出す!!

 元気な赤ちゃんを産む。


 それだけに意識を集中させました。


 3時間が経過。


「そろそろ産まれますよ! がんばってください!!」


 オギャ。オギャ。

 オギャ。オギャ。


 オギャ。オギャ。

 オギャ。オギャ。


 死ぬほど痛かったけど、私の目の間に!!!


「可愛いクマの赤ちゃんですよ!!」


「ーーーーーークマの赤ちゃんちゃん!!!」


「とっても元気な子ですよ。」


 抱っこさせてもらい、超絶ハッピー!!!


「幸せぇ〜〜〜〜。可愛いぃ」


 予定通り安産となり、私へのダメージも少ないことから、このまま退院となった。


 こうして私のクマを産む出産体験は無事に終わり、子育てがはじまったのだった。


 クマの赤ちゃんの出産は久しぶり。とのことらしく、たくさんの看護師さんのお見送りを受けて、病院を後にした私でした。

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