2020年3月17日(火)-2
「と、とりあえず算数セットのお名前シール貼り終わった。うぅ、この勢いでほかの学用品もやっちゃおう。一回休憩はさんだらよりやる気がなくなるのが目に見えている!」
人間も30歳を超すと自分の扱いがわかるものである。
ということでお道具箱をはじめ、はさみやらのりやら粘土やらに片っ端からお名前シールを貼り、クーピーとクレヨンにも一本ずつ名前を貼っていく。
このクーピーとクレヨンが地味に大変……クーピーとか表面がそもそもつるつるしているから全然シールを受けつけてくれない感じなんですがぁぁ……!
と文句を言いつつ、とりあえず名前貼りは終了。
「体操着のゼッケンつけはクラスがわかってからでいいかなぁ……ノートへの記名もクラス名がわからんことにはなぁ。結局また取り出すことを思うと、こういうのは入学式のあとでいいや」
その入学式もできるのかわからないけど、とりあえず全国一斉休校の措置は終わりになることが決まった様子。
本日は新刊の配信開始日なのでそのブログ記事を書きつつ、Twitterでも宣伝をしてみるが、まぁ~この休校措置解除に関してはさまざまな意見が見えておもしろい。
「休校解除は喜ばしいんだけどさぁ、終業式は普通にやれるのに卒業式はできなかった、できても最後の二週間は学校に行けなかった~、みたいな現実があったことを思うとやりきれないよなぁ……」
ぶっちゃけこの休校で誰が得したのだろうとちょっと思ってしまったりする。
子供たちだって、三学期の最後を学校で過ごせなかったのはつらかったはず。
親だって、いきなり子供が休みと言われて、特に未就学児や低学年の子供の親は、預け先やら自宅保育やらをどうするかで大わらわになったわけだし。
「それに休校にしたところで、スーパーのイートインでマックを食べている親子とか、友達同士でファミレスきている中高生とか普通に見たし。学校休みにしてもこれじゃ意味ないでしょ」
思うに休校はせず、家と学校の往復だけにさせるみたいなほうがいいような気がする。
学童はやっていただくとして、習い事とかは休んだり、買い物とかの外出は避けてもらって、なるべく家にいてもらう、みたいな。
「でも子供にそれは酷な話だよなぁ……。うーん、家に缶詰になるって現実的に難しいしストレスしか溜まらないけど、どうしたらいいのかなぁ」
感染者の数はじわじわ増えているから、今までどおりの生活ができないってことはわかるのだが。それにしても……という感じだ。
「なんとも悩ましい……」
「ママー、お仕事はもう終わり?」
「あ、うん。シール貼りどうもありがとうね。動画見ていていいよ~」
娘はいそいそとタブレットを起動させお気に入りのチャンネルを見はじめる。
わたしもちょっと休憩~とのんびりし、昼ご飯を作って、あらあっという間に園バスが帰ってくる14時になっちゃったわ……とため息とともに立ち上がった。
「○子ちゃん、幼稚園バスのお迎え行く?」
「行くー!」
帰りのバス担当は娘の担任の先生だ。昨日「卒園おめでとおおお!」と涙の別れを交わしたのにもう再会しておる。
保育認定の子は31日まで普通にいるし、教育認定の子でも預かり保育が多かったのか、年長さんがいっぱいいるのに姉がいない事実に、園バスを降りてきた息子はぷんぷんしているご様子。
「○子ちゃん、なんでこなかったのー!?」
と文句を言ってきた。そして先生まで、
「31日までお弁当持ってきていただければ一日預かりもできますので! 全然きてもらって大丈夫ですので!」
と言ってくるという。卒園とはいったい(本日二度目)
ともあれ娘が愛されているのはいいことだ。そう思いつつ遠ざかる園バスを手を振って見送るのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます