2020年3月16日(月)-5
感染症対策のため、祝辞などはしおりに書いてあるので読んでね~と省略。
常にその感じでよくね? とひっそり思いつつ、その後は園児の歌ということで、まずは娘のクラスの園児が立ち上がり、その場でくるっとうしろを向いた。
そうして先生のピアノ伴奏と同時に、園児たちが歌を歌い出す。
やはり練習時間が少なかったのもあってか、ちょっとうろ覚えでもごもごもごっとなるところもあったが、
『さよなら僕たちの幼稚園~』
というサビのところは一転して爆音でぐおおおおおっと歌ってくるので、胸に迫ってくるものがすごい。逆にこの効果を得るためにサビ以外もごもごだったのではないかと思えるほどに。
もっとすごいのは、一番二番を歌い終えたあとの大サビに行く前の間奏部分で、園児たちが声を合わせて
「お父さん、お母さん、これまで育ててくれてありがとう。たくさん迷惑や心配もかけたけれど、お父さんとお母さんのおかげで、こんなに大きくなれました。小学校に行っても、どうぞよろしくお願いします」
的な、長ったらしいせりふを言ってきたとき――!
(練習もろくにできないこのご時世で、よくここまで仕込んだもんだ……)
と、まったく可愛くない感想を抱く、わたしっていったい……。
その横では多くの保護者が涙ぐんでハンカチを目元に当てているというのになぁ。
わりとパパさんのほうが感動して目頭を押さえて「くっ……」となっているし。
(なんて言うか『よくぞここまで仕上げてくれて……』っていう先生方への畏敬の念が強く出ちゃうから、感動はあんまできないんだよね)
こういう肝心なところで冷めちゃう自分のハートが少し切なくなる。
とにかく歌い終わる頃にはこのクラスの保護者の大部分が涙を流し、そしてもう一方のクラスの歌が歌い終わる頃には、そちらの保護者も大部分が号泣。
そしてわたしは「まだ終わらない?」と言いはじめた息子をなだめるのに必死中……。
ちょ、膝に乗ろうとするなし。そのままぐで~と寝ようとするなし! もうちょっとだからがんばって息子ー!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます