あのスープ
目が覚めると見知らぬ部屋にいた。心当たりなんてひとつもない。だって昨日はベッドで寝たはずなのに。
立ち上がって辺りを見る。部屋の中央には大きな鍋があった。人ひとり入れるくらいの大きさ。近くには小さな皿と銀製のスプーンがひとつずつ。それが、どうぞ私を食べてください、とでも言っているようで何だか嫌な予感がする。
それ以外は灰色の壁が続くだけで、何もない。つまり本当にこの鍋以外手がかりがない。
怪しみながらも蓋をどかせば、上から声が降ってくる。
「それは毒のスープです、お食べになったならこの部屋から出しましょう」
確かめるためにもスプーンを液体につっこむ。少し待てば変色した。確かに毒らしい。
それなら私は――。
お題「謎」 300字
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます