揺れる

 歌でも、歌うか。

 なんとなく、木星を口ずさんでみる。これが思いの外に良かったようで、みんなでなんとなくのハミングが始まった。

 なんか、おかしくて、笑ってしまう。木星の歌詞がいいのに。メロディだけのハミングじゃん、これ。


「あっ」


 そうか。それほどの自体か。


 静かな音で、最新式のSVTOL(ステルス式垂直離発着型戦闘機)が飛んできていた。まだ、周りの人には見えていない。


「さぁ、迎えが来ましたよ。前の人から順に、押さずに、ひとりずつ、指示に従って外へ」

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