ふたり、下校中
「ほんのり恋のピーチ味。缶のやつ」
放り投げられる。ペットボトル。
スポーツドリンク。開けて、飲んだ。
甘い。
「俺はスポーツドリンクだな」
彼が、缶を開ける。
「行けるかな、次の任務」
「不安?」
「まあ、多少は」
そこそこ難しい内容のものが来ている。
「じゃあ、寝とく?」
「まだピュアでいたいよ」
「耐えるねえ」
「なんでおまえは寝ることに意欲的なの?」
「欲求が強いから」
「そうですか」
「あなたも要求に身を委ねなよ。楽だよ?」
「いや、やっぱ雰囲気がな。こう盛り上がってクライマックスな感じじゃないと」
「ろまんちっく重視なのね」
ペットボトルを、投げ捨てる。
ごみ箱。ストライク。
「いえい」
彼は、ごみ箱まで歩いていって、缶を捨てる。
「さて」
「行くか」
彼が、寄ってきて。
キス。
舌を絡める。
ほんのり恋のピーチ味。
「おいしい」
「ほんのりじゃねえな。ぜんぜんスポーツドリンクの味がしなかった」
「めちゃくちゃ恋のピーチ味じゃん」
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