6.侵入 ~より

6.前節

━─━─ № 6-1 (1,132) ─━─━

  〖かつ〗(タ五段動詞)


つ】⚠  #1,407

 〈うすでつく〉〈もちを作る〉〈たたき落とす〉の意。


つ】⚠  #1,408

 〈ち殺す〉の意。


つ】  #1,409

 〈戦って相手をやっつける〉の意。


つ】⚠  #1,410

 〈闘って困難を乗り越える〉の意。


つ】⚠  #1,411

 〈困難な相手を殺してつ〉の意。



━─━─ № 6-3 (1,134) ─━─━

  〖かすか〗(名容詞)


かすか】⚠  #1,412

 〈気配が弱々しいさま〉〈辛うじて存在が認められるさま〉の意。


かすか】⚠  #1,413

 〈ほんの少しであるさま〉の意。


かすか】⚠  #1,414

 〈わずかに視認可能であるさま〉の意。


かすか】⚠  #1,415

 〈遠く離れてかすかであるさま〉の意。


☞ 組成は〈弱くるさま〉の意の〔か〕。



━─━─ № 6-5 (1,136) ─━─━

  〖ばらばら〗〖ぱらぱら〗〖さんざん〗(名容詞)


ばらばら】【ぱらぱら】⚠  #1,416

 〈不規則に散るさま〉〈不規則に連続するさま〉の意。

 転じて〈まばらであるさま〉の意。

 なお「まばら」の組成は〔ばら〕。


さんざん】⚠  #1,417

 〈物がくだけて散らばっているさま〉の意。

 転じて〈ひどいさま〉〈はなはだしいさま〉〈みじめなさま〉の意。



━─━─ № 6-7 (1,138) ─━─━

  〖むげ〗(名詞)


】⚠  #1,418

 〈無情に却下すること〉の意。

 転じて〈下位の者を考慮に入れないこと〉〈好意をれいこくにはねつけること〉の意。

 こちらの意で[]と表記するのは字義不相応。


】【】⚠  #1,419

 〈邪魔や束縛をされず自由であること〉の意。

 〝さまたげがい〟ことから。

 こちらの意で[]と表記するのは字義不相応。

 なお〔碍〕は〔礙〕の異体字。



━─━─ № 6-9 (1,140) ─━─━

  〖よじる〗(ラ五段動詞)


じる】⚠  #1,420

 〈登るために取りつく〉〈すがりつく〉の意。


よじる】⚠  #1,421

 〈ねじる〉〈ひしゃげさせる〉の意。



━─━─ № 6-11 (1,142) ─━─━

  〖にかわ〗(名詞)


にかわ】⚠  #1,422

 〈動物性たんぱく質を煮詰めて抽出されたgelatinゼラチン〉の意。

 転じて〈接着剤〉の意。

 語源は〔かわ〕。

 {にわか}ではない(



━─━─ № 6-13 (1,144) ─━─━

  〖しっくい〗(名詞)


しっくい】⚠  #1,423

 〈stuccoスタッコ〉〈しょうせっかい(水和により安定させた石灰)をベースとした接着剤〉の意。

 「炭酸化(二酸化炭素吸収)」により硬化する物であり、「水和(水吸収)」により硬化する「こうばいcementセメント)」とは別物。

 原語は[しっくい]。


しっくい】⚠✗  #1,424

 同形異義語が存在するので遣うことをすいしょうしない。

 〝しっくいせっかい〟など。



━─━─ № 6-15 (1,146) ─━─━

  〖ていねい〗(名容詞)


ていねい】⚠  #1,425

 〈入念である〉〈礼儀正しい〉〈心のもっている〉の意。

 それぞれ一字で{ねんごろ}{ねんごろ}の読みがある。


ていねい】✗  #1,426

 語義不相応のため遣うことをすいしょうしない。

 この表記では〈ぴったり安心であるさま(⁉)〉のような意となる。

 〔寧〕もまた{ねんごろ}と読むが日本語独自の解釈であり、〈ねんごろ(親切・親身)〉よりもむしろ〈安心させる(親身でなくとも成立する)〉の意味合いが強い。

 なお「ねんごろ」の組成は〈深く強く結びつく〉の意の〔ろ〕とされる。



━─━─ № 6-17 (1,148) ─━─━

  〖たよる〗(ラ五段動詞)


たよる】  #1,427

 〈依頼する〉の意。


たよる】⚠  #1,428

 〈当てにする〉の意。


たよる】⚠  #1,429

 〈⦅心の⦆どころとする〉の意。


便たよる】  #1,430

 〈言葉をててたよる〉の意。



━─━─ № 6-19 (1,150) ─━─━

  〖がぜん〗(副詞)


ぜん】⚠  #1,431

 〈にわかに〉〈突然に〉〈急激に〉の意。

 漢字で書けば誤用されないのにシリーズ。

 まれに〈とても〉〈ものすごく〉の意で遣われるが、程量的な度合いではなく〝時間軸での急激さ〟をうものなので誤用。

 あと「にわかに」は「にかわに」ではない。



━─━─ № 6-21 (1,152) ─━─━

  〖とうはん〗〖とはん〗〖とさか〗(サ変名詞)


とうはん】⚠  #1,432

 〈切り立ったところをよじ登ること〉の意。


とうはん】【はん】【さか】  #1,433

 〈坂を登ること〉の意。

 [はん][さか]の読みは[とうはん]との混同を避けるためと思われる。

 ちなみに〔阪〕は〔坂〕の旧字なので「おおさか」は「おおさか」。



━─━─ № 6-23 (1,154) ─━─━

  〖ける〗(カ下一段動詞)


ける】⚠  #1,434

 〈群のなかで突出する〉〈際立つ〉〈並はずれる〉の意。

 「り」との混同により「ずばけ」と表記される事があるが、意味が通らないくもないし、まあいっか。


ける】✗  #1,435

 語義不相応のため遣うことをすいしょうしない。

 この表記では〈意図が貫通する(⁉)〉のような意となる。

 副詞としての[]は〈思いえがいたもの〉〈腹積もり〉の意。



━─━─ № 6-25 (1,156) ─━─━

  〖せる〗〖せまる〗(ラ五段動詞)


る】【せまる】  #1,436

 〈ぎりぎりまで接近する〉〈押し寄る〉の意。

 転じて〈押し出る〉〈つばくむ〉の意。


る】【まる】⚠⛏  #1,437

 〈寄り添う〉の意。


せまる】⚠  #1,438

 〈圧迫する〉の意。


る】  #1,439

 〈競争で拮抗する〉の意。


る】⚠  #1,440

 〈商売をり行なう〉の意。



━─━─ № 6-27 (1,158) ─━─━

  〖かぎ〗(名詞)


かぎ】⚠  #1,441

 〈曲がったもの〉の意。

 転じて〈掛け止める道具〉〈つりばり〉の意。

 使用ひんのわりに常用の読みではないので注意。


かぎ】  #1,442

 〈錠の開閉操作をするかぎ状の道具〉の意。

 転じて〈重要な手掛かり〉〈とっ〉の意。



━─━─ № 6-29 (1,160) ─━─━

  〖はしご〗(サ変名詞)


はしご】⚠  #1,443

 〈高所へ登るための道具〉の意。

 転じて〈連続してつなぎわたること〉の意。

 組成は〔はし〕。


梯子はしご】⚯✗  #1,444

 語素的に{階子子}となり、{子}が無意味に重複するものであるため遣うことをすいしょうしない。



━─━─ № 6-31 (1,162) ─━─━

  〖いいえぬ〗(副詞)


ぬ】⚠  #1,445

 〈表現しようの無い〉〈名状しがたい〉の意。

 古語的の「得もわれぬ」であるが、これは「得も」が〈くも〉、「われぬ」は〈えない〉の意で、したがって全体として〈うまくうことができない〉となるものだが、現代語的にはあまりに解釈がはんざつすぎるため使用を避けたほうがよいと判断する。


ぬ】✗  #1,446

 語義不相応のため遣うことをすいしょうしない。

 この表記では〈発言しようの無い〉の意となる。



━─━─ № 6-33 (1,164) ─━─━

  〖むづつく〗〖むずつく〗(カ五段動詞)


むづく】【むずく】⚠⛏  #1,447

 〈何かにわれるようなさいなみを感じるさま〉の意。

 転じて〈りたい事ができず気がざわくさま〉の意。

 なお〔痒〕は〈かゆい〉転じて〈わずらわしい〉〈ましい〉の意で、〔癢〕はその異体字であり、また〔むづしい〕が「むづかしい」の組成。



━─━─ № 6-35 (1,166) ─━─━

  〖さわぐ〗(ガ五段動詞)


さわぐ】  #1,448

 〈騒然とする〉〈ざわく〉〈もめる〉〈ToL○VEトラブる〉〈不穏である〉〈うれう〉〈風流である〉の意。


さわぐ】⚠  #1,449

 〈けんそうを起こす〉〈鳴り物や怒号でやかましくする〉〈環境騒音が認められる〉の意。


さわぐ】⚠  #1,450

 〈けんそうを起こす〉〈口げんする〉〈言い争いがこじれる〉の意。


さわぐ】⚠  #1,451

 〈そうきょうする〉〈そう状態になる〉〈あわただしくする〉〈暴走する〉の意。


さわぐ】⚠  #1,452

 〈そうじょうを起こす〉〈乱を起こす〉〈暴れまわる〉の意。


さわぐ】⚠  #1,453

 〈こうきょうする〉〈掛け声をあげる〉の意。



━─━─ № 6-37 (1,168) ─━─━

  〖ちがえる〗〖たがえる〗(ワア下一段動詞)


ちがえる】⚠  #1,454

 〈狂わせる〉の意。


ちがえる】  #1,455

 〈他の例と異なった状態にする〉の意。


たがえる】⚠  #1,456

 〈手順を誤る〉〈決まりに背く〉の意。


ちがえる】⚠⛏  #1,457

 〈交差する〉〈離合する〉の意。



━─━─ № 6-39 (1,170) ─━─━

  〖ひりつく〗(カ五段動詞)


ひりく】⚠⛏  #1,458

 〈ひりひりする〉〈継続してしょうの痛みを感じる〉の意。

 転じて〈身がこがれる〉の意。



━─━─ № 6-41 (1,172) ─━─━

  〖ぴりつく〗(カ五段動詞)


ぴりく】⚠⛏  #1,459

 〈ぴりぴりする〉〈継続して鋭い刺激を感じる〉の意。

 転じて〈神経質になる〉の意。



━─━─ № 6-43 (1,174) ─━─━

  〖ひでいかん〗⛏(名詞)


でいかん】⚠⛏  #1,460

 〈どろまとわりつかれたかのような鈍い不快〉の意。



━─━─ № 6-45 (1,176) ─━─━

  〖くずおれる〗(ラ下一段動詞)


くずおれる】⚠  #1,461

 〈衰弱する〉〈気落ちする〉〈がっかりする〉〈せつする〉〈気力尽きてその場に倒れる〉の意。

 組成は〔くじれる〕。



━─━─ № 6-47 (1,178) ─━─━

  〖おもむく〗(カ下一段動詞)


おもむく】  #1,462

 〈ある方面へ向かっていく〉の意。

 組成は〔おもく〕。


おもむく】⚠  #1,463

 〈気がすすむ〉〈同感する〉の意。

 組成は〔おもく〕。

 使用ひんのわりに常用の読みではないので注意。



━─━─ № 6-49 (1,180) ─━─━

  〖あてがう〗(ワア五段動詞)


う】⚠  #1,464

 ⦅物理的⦆〈当てて支える〉の意。


う】⚠  #1,465

 ⦅論理的⦆〈する〉〈割り当てによって解決をはかる〉の意。

 転じて〈手前の都合によってさいはいする〉の意。



━─━─ № 6-51 (1,182) ─━─━

  〖まんまと〗(副詞)


んまと】⚠  #1,466

 〈非常にうまく〉〈首尾よく〉の意。



━─━─ № 6-53 (1,184) ─━─━

  〖いまわのとき〗〖いまわのきわ〗(成句・名詞)


いまとき】⚠⛏  #1,467

 〈さいの瞬間〉〈臨終〉の意。

 [いま]は〈現在〉、[]は〔はた〕、しめて[いま]は〈現在が際限であること〉転じて〈最期〉の意。

 [とき]は〈場合〉〈状況〉の意。


いまきわ】⚠✗  #1,468

 かさことばとなるため遣うことをすいしょうしない。

 この表記では単に〈いま〉の意となる。

 [きわ]は〔〕を組成として〈際限〉の意であるため、[いま]の{}とかさなる。


いまわきわ】⚠✗  #1,469

 語義不相応のため遣うことをすいしょうしない。

 この表記では〈まわしい際限〉の意となる。

 〔忌〕は〈きらう〉〈憎む〉の意であり、これ単体では〈臨終〉の意味合いを持たず、そもそも[いまわ]と[いま]は発音が偶然一致しただけに過ぎないもの。



━─━─ № 6-55 (1,186) ─━─━

  〖うしなう〗(ワア五段動詞)


うしなう】  #1,470

 〈不本意に無くする〉〈気付かぬうちに無くする〉の意。


うしなう】⚠  #1,471

 〈掛け替えのない人物がなくなる〉の意。

 転じて〈二度と手に入らない大切なものをうしなう〉の意。

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