第5話
相手の方が他勢、武器らしきものを持っている。
無双できるような力もない私にできるのは逃げの一手だった。
「jwえ:い5‼︎
65‼︎65‼︎」
幸いなことに異世界人は半円状にしか人を置いていなかったらしく私の進行方向を邪魔する者はいなかった。
「65‼︎65‼︎
え:い5えうえ0;おh0;。‼︎」
後を振り返る余裕がないので分からないがどうやら彼らも走って追って来ているようだ。
とはいえ、こちらは少し仮眠したとは言え10時間は歩き続けている。
心臓が痛いほど動悸を繰り返し、足も鉛のように重い。
そうか、
そして私が疲れ果てた時に急襲した、というわけか。
ひょっとしたら彼らは私がこの世界に転送された時から私を見張っていたのかもしれない。
だとしたら彼らも私がこんなにも歩き続けるとは夢にも思わなかったし、なんなら走るとは思わなかっただろう。
生憎、体力だけは昔から自信があったのだ。
ただ歩き続けているのと、
今、体力的に大分ゆっくりとしたペースでしか走れないのに彼らが追いついてこないのがその証拠だ。
はは、遂に私にも運が回ってきたぞ‼︎
よし‼︎彼らの動き方から見て対ヒトを狩る動きはそこそこできているようだからきっと彼ら以外の人間の住処も近いに違いない‼︎
このまま走って砂丘を越えて奴らとの距離を…
バァン‼︎
大きな音がしたかと思うと私の頭の真横を何かがものすごい速さで通り過ぎていった。
そして近くの砂がピュンっと跳ねた。
「3d6、お5‼︎
tnえgqjjrg」
「0tzq」
慌てて振り返ってみると、異世界人の一人が私に先から煙が上がっている筒状のモノを向けているのが見えた。
嘘だろ…、奴らは銃を持っているのか⁉︎
なんてことだ。遠距離攻撃といったら弓か魔法でしょ⁉︎
異世界で銃を使っていいのは主人公だけと相場が…
バン‼︎バン‼︎バン‼︎
立て続けに音がしたかと思うと私の近くの砂が3箇所跳ねた。
「q¥tお3qj6、お4う‼︎」
「3えzrf¥dzbえ」
よく見ると銃を構えているのは一人だけでなく5、6人ほどが私に銃口を向けていた。
「3d6、お5
『rう4df』fjq¥t?」
「m4h。
…ーおgqc¥」
すぐそばの地面がいきなり盛り上がった。
弾丸によって砂が跳ねたのではない。
大きなものが砂の中にいてそれが地上に出てきていた。
平べったい鼻に長い毛で覆われた身体。
そいつの見た目は小さい時に動物園で見たバイソンに酷似していた。
ただ、動物園にいたものよりも一回り大きく背に異世界人を乗せていることを除いて。
そんなのがいきなり砂の中から出てきたので私はその衝撃に耐えきれず
派手に転んで砂丘を転がる羽目になった。
「う0w¥df¥; い:¥。s・ys¥4q¥」
転がった先では異世界人が待ち構えており
私はすぐにお縄にかけられてしまった。
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