第4話 馬屋番
「うわ〜、緊張しちゃう〜。人となんて初めて〜」
公爵夫人の寝室で、もじもじと
しばらくして、今夜も王の
クビ根っこを
夫人は、見知らぬ大男がベッドにいるので目を見開いたが、すぐに、その体を
そして、クビ根っこを
「あなたは、だぁれ?」
筋肉ムキムキの大男が誰かなど気にもしていないクセに、夫人は鼻にかかった甘い声を出す。
馬屋番もまた、高級なパウダーで手入れされた白い肌から目が離せない。馬屋から見かける、どんな動物よりも美しいと感じた。
思いっきり息を吸い込む。
「こんな良い匂い始めてよ〜」
夫人は、大男のオネエ言葉と
この
馬屋番はおもむろに夫人の腕を持ち上げて、
夫人は自ら
「そ、そんなこと……」
夫人の
さらに鼻を近づけて大きく深呼吸をした。
「身分の高いご婦人は、良い匂いがするのね〜。もっと、
こんなに喜んで
夫人は身をよじって恥じらう。
「バカ……恥ずかしいわ」
「なんで〜? こんなに可愛いのに〜」
「か、可愛い⁈
「うん、可愛い〜。紫キャベツみた〜い」
もう二度と紫キャベツを食べることはないだろうと、かろうじて意識のある家臣は思った。
「そんなこと……言われたことないわ……」
可愛いと心を愛撫され、夫人は初対面の大男に少女のような微笑みを見せた。
その瞬間、強烈な臭いが薄まった。
まるで上質な
《あとがき》
手洗い・うがい・マスク・換気!
暖かくして睡眠をしっかりとりましょう。
基本ですよね〜。
嗅がれたこと……ないなぁ
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