第20話

2035/11/25(日)  午前九時 セーフハウス・リビング 長良ながらアイ香織かおり折神おりがみ


「昨日は買い物なんてイベントが入ったが、今日からは少々大人しめに行かないといけない。なるべく静かに、ヒッソリと暮らさないといけないから。気が滅入る前に言っておかなくてはいけないと思ってな」と俺は静かにいった。


「予期せぬイベントはあると思うが、禄でもないイベントだと思うから覚悟してくれ」と続けた。


「まあ仕方ないわよね、護衛任務ですものね、こちらからイベントは起こしにくいわね」と香織がいった。


「まあ、ゲームでもしますかね」と折神がいった。


 何か起こるとしても襲撃くらいは予想しているが、派手な襲撃はないだろう。


 この家に狙撃できるポイントは限られているし、副課長の指示で見張りは付いているはずである、因みに藍の部屋を狙撃できるポイントはない。




2035/11/25(日)  午前九時 長良さんの隠れ家・リビング 藍・長良・香織・折神


 長良さんが話し始めた。


 そっかーイベントは無いのか、残念。


 でも仕方ないわよね、狙われているのだし、外を大手を振って歩けないもんね、そこは理解できた。


 予期せぬイベントか、起きないほうがいいんだよね、覚悟がいるのか嫌だな……。


 香織さんも納得してるみたい、修羅場に慣れてるというだけあって、落ち着いてる……私にはそんな度胸ないよ。


 折神さんがゲームならできるっていってくれた、少し気分は紛れそうだ。


 でも少しはイベント欲しいかも、こんなにイケメンに囲まれているのにイベントが無いのは寂しい。




2035/11/25(日)  午前十時 セーフハウス・リビング 長良・藍・香織・折神・ウィル


「ウィル、寝なくて大丈夫か?」と俺は聞いた。


「大丈夫です、データの話をしたいんですが? 大変なことが分かりました、ココの場所が相手に割れてます。 それと相手のヤサが分かりました、やはり昨日の結果通りです」とウィルがいった。


「ウィルそいつは、割れたのはいつの時点だ?」と俺はいった。


「割れたのは、昨日の夜中ですね」とウィルはいった。


 折紙は深刻そうな顔をしている、確かに不味い。




2035/11/25(日)  午前十時 長良さんの隠れ家・リビング 藍・長良・香織・折神・ウィル


 ウィルさんが部屋から出てきたようで、リビングに来ていた。


 長良さんが、ウィルさんの体調を心配している、気配りのできるイケメンはカッコいい。


 ウィルさんが話し始めた。


 大変なこと? 場所が割れてる? 何が割れているんだろう?


 相手のヤサが分かったって、ヤサって何だろう? 昨日の結果通りって、何かあったのかな?


 長良さんがウィルさんに聞いた、昨日の夜中らしいけど何かあったのかな?


 折神さんは深刻そうな表情に変わっている。


 長良さんの対応も真剣だ。




2035/11/25(日)  午前十時十五分 セーフハウス・リビング 長良・藍・香織・折神・ウィル


「不味いな、バレたのが昨日の夜か。もうやっこさん襲撃準備ができているのか」と俺はいって考えた、多分香織の件だろう、アレ以外では割れる危険は少ないはずだ。


みんな、よく聞いてくれ。ここがバレているかもしれない、いつでも移動できる準備をしてくれ。藍にはすまないが、移動しなければいけないかもしれない。ここより広い場所を用意できる準備はある」と俺はすまなそうに、ただしっかりと伝えた。




2035/11/25(日)  午前十時十五分 長良さんの隠れ家・リビング 藍・長良・香織・折神・ウィル


 長良さんはいう「不味いな、バレたのが昨日の夜か。もうやっこさん襲撃準備ができているのか」といって何か考え込んだ。


 え! バレたって!? 怖い人たちが来るんだ……。


みんな、よく聞いてくれ。ここがバレているかもしれない、いつでも移動できる準備をしてくれ。藍にはすまないが、移動しなければいけないかもしれない。ここより広い場所を用意できる準備はある」と長良さんはすまなそうに、でも真面目な顔でいってくれた、少し安心できる。

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