第3話

2035/11/24(土)  深夜零時四十分 自宅 加藤副課長


 電話の呼び出し音が鳴る、無機質な電子音だ。


「はい加藤、なんだ何があった? 動死体だと? 直ぐにこっちの案件にしろ割り込め、構わん」と一歩踏み込んだ。


「出て来次第、こっちに回せ。それと金色の車の話だが、こっちに回せというか寄こせソレはウチの局員の車だ!! 問題はないっ!」といい切った。


どうせ、そのうちかかってくるだろう。




2035/11/24(土)  深夜一時十分~ セーフハウス自室 長良ながら


 この時間だが信頼できる所に電話をかけた、「夜遅くにすみません加藤さん、まだこの前の薬の残りが出回っている可能性がありまして。今日偶然元町でええ、巻き込まれまして喧嘩の仲裁に入ったんですが、間に合いませんでした。はいそうです、保護しています。保護を続けるんですね分かりました。休暇を一週間延期させてください。ガードするならそれくらいは、霊刀使ってもいいですか? 一応許可を得ようと思いまして、ウチの案件になったんですか? 早いですね、分かりました刃の付いてないやつを使います。許可証を持ち歩きますが構いませんか? はい、分かりました。霊眼ですか、それは特殊ケースですね。はい、彼女についていますよ。折神ですか分かりました。それとフダを使います」とそこで電話は終わった。


 久々に長電話だったな。


 明日から一週間半休暇か、一応食糧庫にストックは買ってあったが、折神が何を持ってくるかか。


 流石にレパートリーはあるが、気に入ってくれるといいんだが。


 肉は解凍するか、男の子じゃないからサッとこなす位のほうがいいか。


 さて、俺も寝ようかな。


 その前に霊刀を出しておかないとな。


 私立探偵というか? 検非違使というのは多分最後の手段だな。


 偶にはフダでも出すか、そっちの方が信じてもらいやすそうだが。




2035/11/24(土)  深夜一時十分~ 自宅 加藤副課長


 スマートフォンの呼び出し音が軽やかに鳴る、来たこいつだ。


「はい、加藤。元町の件だな、喧嘩だろう。その場にいた少女を保護したろう。保護を続けろ。休暇の件は分かった。霊刀くらいでいいのか? そいつはウチの案件になった。許可証は持ち歩けよ? それとその子は霊眼持ちの可能性が高い。彼女について離れるなよ。護衛の応援はないと思え、物資の応援なら折神おりがみを行かせよう。友達ということで行かせよう構わんな? 分かった」といって切れる。




2035/11/24(土)  午前八時 セーフハウス・キッチン 長良


 さてと、力が付くのは肉だがあのお年頃は色々あるからな、香織かおりよりはソフトめでいかんと。


 といいながら彼女用の食事を含め二人分として作っていく、朝のトーストは譲れないとして、ベーコンエッグとポタージュで作るか、後サラダか飲み物は紅茶でも入れておくか。


 サラダにローストビーフ混ぜるか、これくらいはしてもバチは当たるまい

といいつつ一気に作り上げる、男の料理はダイナミックなのが売りなんだ。




2035/11/24(土)  午前八時 長良さんの隠れ家・客室 アイ


 朝になった、いい匂いがしてくる。


 お腹すいたー、一昨日から食べたのはファミレスのランチだけだから、それはお腹すくよね。


あ、着替え……でもなー、男の人の家だけど、仕方がないな着替えよう。


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