第7話 僕は我慢し続けた

3度も泣いていたので、目は赤く腫れた。泣くのに結構体力が激しく消耗される。疲れて、睡魔に襲われ、視界がぼやけ始まった。重たい瞼が閉じたり開いたりしながら少しずつ閉じていく。


意識を失う前に、口を溢すことない僕が心の底から言葉を出した。


「ハッピーさ、僕の人生を振り返ってみると、一つも良いことはなかった」


・ーー・・ー・・・ー


僕が小さい頃から、両親に暴力を受けたり、罵言を浴びられたりして過ごしてきた。


僕が生きた時に殺した両親は、二人とも浮気だった。だが、両親はお互いも浮気していることは知らなかった。知っているのは、僕だけだった。


僕が学校の終わりに塾に通っていた。塾が終わって、家に帰ると、知らない靴を置いてあった。


「誰なのかな。お客さまなのかな?」


僕がただいまを言おうとすると、突然父親が出てきて、殴られた。


「おい!帰ったら、すぐに自分の部屋で勉強しろ!」


殴られた頬に残っている痛みを感じて、何が起きたのかわからなかった。息切れをしながら、鬼の形相になった父親を見て、なるほど、何かの隠し事をしているのかと察した。


床についた尻餅を持ち上げて、落としたリュックサックを拾い、そのまま自分の部屋に戻った。


部屋に戻っても、ハッピーはいない。自分の部屋なのに、やけに広いような気がする。一人だけ寂しい。すごく孤独感がする。亡くなったハッピーに会いたいと思いながら、ボロボロと流した涙を拭いて、学校と塾から出された課題と宿題をしたり、明日に向けて予習したりした。


時々、父親が仕事に行っている間に知らない女と交際していた。母親が町内会旅行で家に不在の時に知らない人を連れてくることもあった。逆に母親も父親が仕事に行っている間に知らない男を連れてきた。


不思議けれど、父親と母親とも浮気していることを気づいていなかった。それは、もうお互いのことは愛情を尽きたかな?または、お互いに浮気しているとわかっても認めていたかな?


ある日、父親や母親から「母親に絶対に言うな。言ったらぶっ殺す」「父親に言わないで。もし言ったら、男に殴ってもらうわ」と脅かされた。僕は殴られるのが怖くて、うんと頷いた。


どうして、両親は自由にして良いなのに、僕は我慢しなければならないのか意味がわからない。本当は塾に行きたくない。でも、父親に行けと言われた。とにかく良い大学に進学して、安定した仕事に入ってほしい。理由は…どうやら僕の収入を使って生活しようと考えていたそうだ。つまり父親は何の働きをせずに楽に過ごしたいからだった。


両親から世話を受けたので、いつか大人になったら恩返しする必要があるのはわかってる。でも、自分の意思に関係なく、両親の思う通りに操られ、歩んでほしい道を強制的に歩まられたり、違う仕事をしたいのに強制的に決められたりした。両親に楽にさせるために僕が無理に塾に通ったり、夜遅くまで無理に勉強したりして、このように過ごしてきた。


ー・・ー・・ーー


僕は塾に通っていたのに、なかなか成績は上がらなかった。


成績が上がらないと、父親に殴られるのはわかっているので、一生懸命に勉強をしたり、真面目に授業を受けたりしているにも関わらず、成績は絶望だった。


「なぜだ。なぜ上がらないの?何が足りなかった?何がダメだった?」


どうして成績が上がらないのか、原因を自分で調べても調べてもわからなかった。多分、僕の地頭が悪いかもしれない。または、土台に必要な基礎を固めていなかったかもしれない。


基礎が足りないかなと思って、基礎を固めるように勉強した。それなのに、成績は徐々に下げていく。全統模試を受けたが、結果はEだった。


先生に呼び出された。


「君は難易度の高い大学は無理だ。君のあった大学に進学した方がいい」


頭の中は真っ白になった。僕は努力したなのに、結局は報われなかった。今までの努力はただのゴミ並みだったか。


難易度の高い大学に行けないと言われたが、父親に何て言うかな。もし言ったら、絶対に殺されると思う。どうしようかな。とにかく謝り続けようか。


想像通りに一日中ずっと怒鳴られ続けた。ただ怒鳴るだけなく、教科書を手にして、僕の頬に叩いた。そして、僕のお腹を蹴り飛ばした。胃が逆流して、昼に食べた食べ物を吐いても、暴力や罵言は止まらなかった。父親の気持ちを沈着するまで虐げられ続けた。


ようやく落ち着いてきた父親が


「はあはあ。しょうがねぇ。猿以下の大学に進学して、なんとか先生になれ!」


ペッと唾を僕の頭に吐いた。


「はい、わかりました…」


父親に絶対に逆らうことができない。両親に対して暴力を振るってはいけない孔子が作った儒教に書いてあった。儒教に書いてある内容を我々の生活に浸透されていた。


「…もう死にたい…」


でも、死んだら両親に悲しませたり、迷惑をかけたりしてしまう。だから、自殺したくてもできなかった。僕は苦境の中で耐え続けていた。


「またEなのか。お前は死ぬほど勉強してたのに?俺は何もしてないのに、Aだ!心翔、なぜ努力してもEなのかわかるか。それは凡人だ。頑張って努力しようと思っても簡単に上がることはない。凡人は一生凡人だ!」


教室内では、笑いの嵐になっていた。僕は笑われて、本当は怒りたい。ブッ殴りたい。でも、校内で暴力問題を起こしたら、両親に迷惑をかけてしまうし、父親に怒られるだろう。


握り拳を上げることはなく、ずっとニコニコでいた。


「あははは、またEを取っちゃった〜」


本当は笑いたくない、この場から逃げたい。でも、ここで逃げたら、さらに馬鹿されるじゃないか、悲劇的な妄想を広がってしまった。結局はこの場から離れることはなく、ずっと席の上で座り、ニコニコで居続けた。

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