第二十二話 病み
「ぎ、ぎんか」
「動かないで」
銀花は僕の耳をゆっくり舌で嬲りながらも、後ろからぎゅっと抱きしめてきて動くことができない。
「佐紀君は、悪い子だよね」
「え?」
「私の、佐紀君なのに、どうして他のゴミムシと一緒にいるのかな?」
「で、でもしょうがなくて」
「しょうがないくないよ、許さないから」
そういって、僕の正面に回り込み僕の目をじっと見てくる。
「どうしたら許してくれる?」
「......今、ここでキスをして」
じっと僕の目を見て離さない、真っ黒くて綺麗な瞳。
「は、恥ずかしいから。目を閉じてくれると嬉しい」
「分かった、でもあんまり待てないよ?」
ゆっくり瞳を閉じる銀花。
改めてみても、やっぱり綺麗で端正な顔つき。長くて艶やかな黒髪。やっぱりやっぱり少しだけ恥ずかしいのか頬を赤くしているのも可愛い。プルンっとした瑞々しい唇。
僕は、その唇にそっと自分の唇を近づけ口付けをする。
「んっ」
若干、喘ぎ声のようなものを出し、目を見開く。
彼女の瞳は......................
「佐紀君、佐紀君、佐紀君、んっ、あっ、ん......................」
「え、あ、んっ、......................」
情欲に濡れ、真っ黒な、どす黒い瞳の奥にハートマークが色濃く出ているように見えた。
「佐紀君、気持ちいいよぉ」
「う、うん」
銀花は欲望のままに僕の口の中を蹂躙する。
僕が喋れないほどの、唾液が流し込まれ舌で押し込まれる。
唾液を僕が飲んだのを確認すると、銀花はびくびくしてより一層ハートマークを濃くしているように見える。
「私にも飲ませて」
そう言って、次は僕の唾液を飲みたいのか僕の中に侵入し、舌で弄びながらゆっくり喉を鳴らしながら飲んでいく。
「はぁ................美味しい」
味わいながら、飲み干した彼女の顔は果てしない興奮に飲まれていた。
「銀花................?」
「かわいい、大好き。ずっと一緒だよ?」
押し倒され、正面から跨られた形になってキスをするを事、数十分。
段々と、銀花が正気に戻ったのか元に戻っていく。
「ご、ごめんなさい。佐紀君」
「え、あぁ、うん。大丈夫だよ」
少しびっくりしたけれど普段甘えている銀花が積極的にキスをしてきて可愛いかったし、僕もその......興奮したし。
「き、嫌いにならないで。ごめんなさい。本当に」
「大丈夫だから、本当に」
「本当?」
「うん。本当」
「本当に本当?」
「うん」
僕が返事をしても未だに不安そうな顔をされる。
どうすればいいんだろう。
......................そうだ。
「銀花」
「え、な、なに?」
「大好きだよ」
「え、あっ。......うぅ。あっ......」
僕が銀花の真似をして、彼女の耳の中を犯していく。
実際にしてみると、意外と銀花は耳が弱いのか僕が舐める度に反応してくれて弱いところを探すのが楽しい。
「大好きだよ。銀花。信じてくれる?」
「う、うん。しんじるぅ。信じるから。もっとして」
僕たちは、学校が閉まるギリギリまで居室でイチャイチャしていた。
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