04
「それはどういう意味ですか?」
「僕と愛を語り合うんだよ」
なんだろう。健介と一緒で、どこか試されてる気がしてきた。
「断ったら、どうしますか?」
「特に、何もしないよ」
そう言って、碓井はそのままシャワールームへと消えて行った。これはどういうことなのだろう。やっぱり試されている。このまま、部屋をでて家があるアパートに帰ってしまうか。それともシャワールームから碓井が出てくるのを待った方がいいのか。迷ってしまう。多々大きな窓からの深夜0時を過ぎようとしていえる夜景を睨んだ。また1人になって、寂しい気持ちを膨らませるか。騙されたと思って、碓井の戦略にの乗るのか、陽菜の頭の中は色んな思惑で混ざっていく。
「一緒に入らない」
迷ってしまう。弱っている心が誰かの温もりを引き付けてくる。碓井の手招きが見える。その誘いに乗ってしまった。
「楽しかった?」
ベットに腰かけて、髪を撫でてきた。
「別に」
「君って、セフレとしたら最高だね」
「そうなんですか。あまり嬉しくないですけど」
頭によぎってくる。私は健介の恋人ではなく、セフレだった事実を認めたくはなかった。だから、認めてくなくて、他の男と付き合うこともせず。5年も健介とせふれとして付き合った。虚しさが心を絞めつけてくる。
「泣かないでよ。きれいな顔が台無しだよ」
「綺麗じゃありません。あなたに何が分かるんですか?」
「僕も一緒だから、セフレ」
「女性は喜びますよね。あなたみたいなカッコいい人とやれて」
「僕を怒らせたい。」
碓井の少し声が低くなって怖くなった。
「いえ、すみません」
「なんで、謝るの? まあ相手はすべて既婚者、人妻、不倫ってやつ」
「最低ですね」
「君に言われたら、なんか傷つくな」
軽く撫でれくれる碓井の手がどうしても柔らくて優しかった。こんなことは健介はしてくれなかった。用か済んだら家に帰れで、一度も家に泊めてもらったことがなかった。
「ねえ、起き上がれる?」
「はい」
起き上がると、ぎゅっと抱きしめられた。
「本当に僕と、一度付き合ってみないかい」
「私でよければ」
「じゃあ。今年のクリスマスは一緒に過ごそう。あと、僕の誕生日って、2月14日なんだ。楽しみにしてるね」
白と黒をはっきり分けるのではなく、混ぜたとき、何か暖かいものを感じたきがする。
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