第1話
真っ黒な空間、
ここはどこ?
「貴方に神の力をあげましょう」
「はぁ?」
突然目の前に現れた女性に対して困惑する。
「貴方は今、持病で苦しんでるようじゃないですか、そんな貴方に手を差し伸べたくなっちゃって」
何を言ってるんだこいつは、
「は?なんなんだよ、お前は誰だ!」
そう言うとその女性はドヤ顔をしながら言ってきた。
「女神です」
「え?」
「あなたに力をあげます」
俺は困惑をする、女神だって?こんな奴が?
そんなことを考えていると女神と名乗るやつは言ってきた。
「信じてないようですね、無理もないですかね」
逆に急にこんな事言われて信じるやついるのか?
「貴方の持病完治と最強の力をあげましょう」
俺は目を見開いた。
「何でそんな事を俺にしてくれるんだ?」
「貴方には世界を救って欲しいのです」
………え?
「俺に世界を救えと?」
「ええ」
「神は出来ないの?」
「私から直接手を出すのはガイドライン違反なので」
そんな理由かよ
「な、なんで俺?」
「言ったじゃないですか、苦しでるのを見て手を差し伸べたくなったって」
「ほ、本当に?」
「うるさいですねー、じゃあ力与えるのと異世界に送るので後はよろしく」
………マジかよ
「んんーもう朝かってん?」
立ち上がり周りを見渡すと真っ黒だ、洞窟みたい。
まだ夢なのか?
自分の頭を殴る。
「……痛い」
本当だったのかよ。
ってことは強くなってんのかな?
立ち止まって考えているとネチョ、ネチョ、
とスライムの足音のようなものが聞こえてくる。
ちょっと力を試してみるか。
「さぁスライム、出てこい!」
そう言い後ろを振り向くと、「ガァー」
俺の身長の2倍ぐらいある細い化け物が居た。
絶対無理、ポケットになにか入ってないかさぐる。
「ん?なにこれ」
折った紙みたいなものが入っていた。
俺は急いで開く、そこには現実世界に帰りたかったら、帰りたいって言ってね。
「帰りたい」
気がついた時には自分のベットの上、「本当に戻ってきたな」
呟いた時、あの声が脳内に直接語りかけるように聞こえてきた。
「あっそういえばあの世界にまた行く時はライフ、って言ってね、じゃあね〜」
本当に神なのか、じゃあ病気治ってんの!?
まじか!嬉しすぎる!
そんな事を考えていた時ガチャ、とドアを開ける音が耳に入る。
「光助〜そろそろ勉強しなさい」
俺は時計を見る。
10時、か親に言ってみよう。
「母さん、俺病気治ったよ」
「何言ってんのよ、ちょっと寝すぎなんじゃない?」
くそ、信じて貰いたいな、どうしようか。
そう考えた時、プルルルル、という音が鳴った。
「あら、ちょっと電話でるわね」
母さんの電話のようだ。
「あっ!えっ!?」
どうかしたのだろうか?
「分かりました、今から行きます」
どこかに行くのか?
その瞬間、「光助!病院いくよ!」
は?
数分後、病院に着き、中に入る。
来たことがない病院だ。
周りを見渡す。
壁は真っ白で面白みがない、何より人がほぼ居ない。
「貴方はここに座っといて」
そう言い母さんは受付と書いてある場所に向かう。
俺は指定された椅子に座るとポケットに入っているスマホを取り出した。
通知を見ると1件のメールが来ていた。
君に上げた力はガチャガチャから、選んだものだから私も知らないんだ。
自分で探してね!
可愛すぎて華麗な女神より。
悲報、神はサイコロを振るんじゃなくて、
ガチャを回すだった。
そんな事を考えてるうちに、「光助さーん」
と呼ぶ声が聞こえた。
俺は立って前を見ると母さんがこっちに来いとジェスチャーしていた。
そっちに向かっていく、向かった先にあったのは色々な機械だった。
「ここで貴女には色々な検査をして貰います」
「え?」
まじかよ
やっと終わったー。
俺は検査が終わり待合室で結果が出るまで待っていた。
疲れて眠気が襲ってきた。
だんだん目に力が入らなくなってくる。
少しぐらいならいっか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます