第10話

ジリリリリリリリ!目覚まし時計が鳴る。

いつもの朝とおなじ、ジョギングに出かけた。

今朝も、爽快な天気だった。昨日のことが、夢みたいだった。

走りはじめ、最後の所までくると、「おはようございます!」

あっ、いつもの女の人だ。

「おはようございます!」そう返して、通り過ぎようとしたとき、その人は、首にかけてたタオルを落とした。

「あ、タオル、落ちましたよ」

と、声をかけると、「あ、すみません」と、その人は、笑顔を見せた。その笑顔が、すごく爽やかで、ん?優しくて、不思議て、きれいな誰かの微笑み?ひょっとして......その人が、そんな笑顔を見せた時、

「あの」

「はい?」

「一緒に走りませんか?」

「はい!」

まだ、頼りなく、二つ並んだ影は、朝焼けの太陽のなか、消えていくのだった。

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リプレイに乾杯! 林風(@hayashifu) @laughingseijidaze4649

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