第9話

「ふっ!じゃあな!」

男はドアを開き、未来へ帰った。男が、ドアを閉めると、ドアは姿を消しはじめ、とうとう、そこには何もなくなった。

辺りは、すっかり暗くなっていた。

「ん?待てよ」

家に帰り、渉は、クローゼットのなかを、ひっかき回し、「リプレイに乾杯」という、昔書いた、作文を取り出した。

すると、最後に「ありがとう」と書いてあったので、渉は涙を流し、何度もそれを、読み返した。

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