【 飴玉 】
男性が自分のベッドへ戻った後、私はもらったミルク味の飴玉を1つ手に取り、口の中へ放り込んだ。
すると、食事を1ヶ月近くしていない影響からか、体中の血液が急に激しく流れ始めたような感覚を味わった。
おそらく、飴玉の糖分が、血管を通り血液と共に、電気が走るように感じたんだと思う。
私は、その男性、佐藤さんにお礼を言いに行った。
『コンコン』
「あっ、飴玉、どうもありがとうございます。1ヶ月ぶりに飴を舐めるので、何だかビリビリって電気が走るようになりました」
「そうなの、電気が走るように? 君、面白いこと言うね。あははは」
「あっ、何か、そんな感じでした……」
それから、私たちはその飴玉をきっかけに、お互いの病気のことを話すようになった。
でも、それは同時に、私にとっても、とても辛いことでもあったんだ……。
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